鱗のある民族の村
姉妹は生贄となり

長と副長に愛され
全身を青く塗られ

母と祖母と村民に
見守られ祀られる


姉であるわたしは
儀の最中に盗まれ

外の民族の長老に
拾われ共に過ごし

時を経て偶然にも
鱗の民の手に還る


青く塗られた体は
懐かしく迎えられ

長との再会を果し
再び祭儀は行われ

漸く自身の務めを
全うし目を覚ます