わたしをとおして紡がれた

ことばは過去へ流れていき


ふたたび読まれることなく

回想されることもなくても


それは紡がれたという事実

のうちにただ在りつづける


全て流転するここにおいて

あらわれたものは消えない


わたしから忘れられようと

だれの目にも触れなくても


それはことばという存在の

それ自体に捧げられている