からだを脱いで
たましいの光で
地につもる雪を
まばゆく照らし


ひととき受ける
病のくるしみは
天に生れかわる
ための通りみち


あなたにつづき
わたしの時まで
徐に明かされる
ひとのたどる旅


地の暗がりにも
仄かにただよう
ひとすじの光を
のこせるように



ーーー

死とは、
芋虫がさなぎを通って
蝶に生まれ変わるように、

一つの命が
別の形に生まれ変わるとき
通過する節目。

暗闇に呑み込まれ、
すべてが消えてしまうような
死はありません。

まばゆい光に包まれ、
新しい命に生まれ変わる。

その瞬間が死なのです。


片柳弘史神父