わたしは何ものなのかと
天をあおぎみるひとよ

その目にうつるすべてを
こころにうつすものよ


ふしぎなるは天のほしか
おおいなる存在なのか

そう感受せずにいられぬ
主体はどこにあるのか


おのれを絶えずみつめる
不変のまなざしを問え

とわを知り生まれかわる
あなたのいのちを想え



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あなたの天を、あなたの
指の業をわたしは仰ぎます。

月も、星も、
あなたが配置なさったもの。

そのあなたが
御心に留めてくださるとは
人間は何ものなのでしょう。

人の子は何ものなのでしょう
あなたが顧みてくださるとは。


‭‭詩編‬ ‭8:4-5‬



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“しかし、なぜよりによって、
その「私」がこの「魂」なのか、

形式と内容の結合の不思議は、
宇宙に訊ねてみるほかあるまい。

そして、宇宙に訊くというのは、
言うまでもない、
己が魂に訊くということである。 

さて、このとき、「己が」と
言っているのは、誰なのか。”


池田晶子