入院したことは良い思い出になっていて

呼吸困難は夢のような記憶になっている


けれども身体はその恐怖感を憶えていて

感覚がよみがえれば暗闇にのみこまれる


抵抗したところで連れていかれるのなら

ひととき記憶の波に身体をまかせてみて


闇に包まれて感じるべきことがあるなら

光から目を離さずに沈む心をうけとめて