日頃ご利用いただくお客様にもっと愛されるマクドナルドでありたい。そう願う気持ちをカタチにしたサービス向上キャンペーン“ENJOY!60秒サービス”を実施します。.
お会計終了後から商品お渡しまでの時間を砂時計(ドライブスルーはタイマー)で計測し、もし商品のご提供に60秒を超えてしまったら、ビッグマックなどバーガー類の無料券をプレゼント!
サービスと品質でみんなをもっと笑顔にしたいから。マクドナルドはこれからもがんばり続けます。
http://www.mcdonalds.co.jp/campaign/60seconds/index.html
とマクドナルドは説明しています。
常識で考えても注文受けてから60秒で商品を出すなど至難の業で、これをやろうとすれば商品の質が低下するか、スタッフの人件費でコスト大幅アップは自明です。
このサービス、大阪で先行して展開していたそうなのですが、商品がグチャグチャでクレームが多かったのだとか。
それをあえて全国展開するのはなぜ?と思うわけです。
そもそもなぜ大阪でいち早くサービスを開始したのか。
東京でやって、次に大阪というのが大手チェーンの定石ですが、それが大阪というのは、やはり大阪人がせっかちなところからきてるのでしょう。
おそらく「なんや、まだできんのか!!!ボケェ!」なんてまくし立てるオッサンがいるんでしょうね。
そんなオッサンでも1分だったら待てるでしょう。
でもまぁ、1分なんて常識から考えて至難の業ですから、ぐちゃぐちゃなモノが出てくれば「そんなに急がなくてもいいから」と客の方は考え直すでしょう。
つまり、顧客に「サービスの限界を認識させる」効果はありそうです。
一時期マクドナルドは低価格路線を驀進し、大コケしました。
経営者も交代し、以降は一転して収益重視の流れに変わっています。
これによって好調を維持してきましたが、最近陰りが出てきました。
そこで経営者としては価格競争に陥ることなく、顧客満足度を高め、従業員の生産性も上がって一石三鳥な企画としてぶち上げたんでしょうね。
でも、「成らぬことは成らぬ」です。商品の質は当然落ちます。おそらくそのくらいは経営者も考えていることでしょう。
つまりは、顧客に価格と、商品の質、商品が提供されるスピード(美味い、速い、安い)のベストバランスを再認識させようとしたのが狙いなのではないかとと思うわけです。
昨年、スカイマークが客室乗務員の接客に対して「客室乗務員は保安要員だから荷物を荷棚に入れない、言葉遣いは丁寧ではない」との旨の注意書きを出して世の顰蹙を買っていました。
マクドナルドのやっていることも(内心は)「できないことはできない」と言ってるのだとしたら根は同じですけど、スカイマークと違って押しつけがましくない点では、多少は賢い選択なのかも知れません。
ネット上でも2ちゃんねるはもとより、Twitterのまとめサイトなども多数立ち上がるなど、話題作りには大成功と言えるでしょう。身近でも、メガマックを頼んだらビッグマックのようなもの(パティが半分しか入っていない)が出てきたという報告も見ました。
冷静に考えてみると、それ以前にそんなに急いで作っているようでは衛生管理がどうなっているかも怪しいので、実地調査をしようと思ったけど、思い留まりました。