かくして3度目の濃厚な一日が終了しました。
昨年は特別セッションとして専門委員が所感を述べるコーナーがあったのですが、今年は廃止になったようで、キャリアカウンセラーの仕分けで終了となりました。
記念に写真でも撮ってもらおうかと思い、周りの人に頼もうとしたのですが、折角だから専門委員のメンバーで記念撮影しようと言うことになりました。
恐縮ながらアシスタントとしてボランティアで参加して下さった大学生に頼んで一枚。
仕分け人の集合写真というのは珍しいそうです。
基本的に当日一緒になって、仕分け作業をし、終わればすぐに解散というのが仕分け人の世界です。
まったく同じメンバーで仕分けすると言うことはもう二度とないこと。ということで記念にとりました。
もうひとつ、そろそろ仕分け人も潮時かなと思い始めていることもあります。
最初に応募した時も「やって3年かなぁ...」なんて漠然と思っていました。
外部の意見を採り入れるのが仕分けの狙いですが、あまり何度もやると次第に目線が県庁に近づいてしまう危惧もあります。
来年の仕分けはあるか分かりませんし、あったとしても招聘されるか分からないですから、ゆっくり考えることにします。
事業仕分け自体にも世間の関心は薄れつつあります。
3年前の鮮烈な国の事業仕分けのイメージが良くも悪くも定着してしまいました。
「短い時間で結論を出すのは乱暴」「事業仕分けで必要な予算がカットされた」。
また、保守系メディアなどには「事業仕分け=民主党」のような論調もあります。
中には全くの誤解に基づくものもあります。
そもそも、国が事業仕分けの手法を最初に採り入れたのは自民党時代。
2008年8月、自民党「無駄遣い撲滅プロジェクトチーム」が最初です。
それ以前に小泉改革の流れで「骨太の方針」に事業仕分けの実施が明記されています。
(最初に"派手に"やったのは民主党ですが。)
静岡県の事業仕分けの雰囲気自体もだいぶ変わっています。
最初の年は、無駄の削減、コストカットにどちらかというと重きが置かれていましたが、
今は「事業の再吟味」と言った方がしっくり来るような感じです。
手に汗握るような対決型の議論には今年はお目にかかりませんでしたし、
事業を守ることに腐心していいところだけしか説明しないような説明者も見た範囲ではいませんでした。
私の場合、過去の実績よりも将来に向かってどのようなことを課題と捉え、その課題に対する処方箋を持っているか田舎を特に重視しています。
これについても、しっかりとした答えが戴けたと思います。
そう言う点で、説明能力の向上という観点では県庁のスキルが著しく向上していると言えます。
仕分けというのは我々の身近でもある整理整頓のようなもの。
ものが増えればそれが必要か否かを判断して、処分するなりするはずです。
もちろん事業仕分けというスキームが絶対的に正しいものだとは言えません。
しかし、方向としては決して踏み外してはいません。
その点、これからも絶えずチェックは進めて欲しいものです。