泥出し支援紀行(3) 準備不足 | はい、タケコプター

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備忘録としての日記です。よろしかったらご覧下さい。

いろいろ計画を立てて参加したつもりでしたが、準備不足もありました。


水と昼食です。

朝食も掻き込むような状態でしたので、昼食を用意していませんでした。

飲料水を持っていないことも反省点です。


しかし昼食についてはなんとか事なきを得ました。



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市役所のはす向かいにある焼き鳥店がランチの営業をしていました。

一番高い刺身定食でも800円です。 刺身定食を注文。

海老が丸ごと刺身になっていたのはビックリ。ごはんも大きなお茶碗で味噌汁、漬け物、冷や奴、納豆までついていました。食事をしていたら、熊本県のスタッフの方々も来店してきました。県外客がこれだけ来れば経済効果もあるでしょうね。

でも、我々としても営業してくれていること自体、本当に助かります。


近くにAコープがあったので飲料水を購入。

500ml入り2本を買おうと思ったんですが、荷物になりそうなので1本だけにしました。

レジの店員さんに「またお越しくださいませ」といわれたけど、地元の人間でもないので少々複雑な気分になります。


ボランティアセンターにとって返して午後の部に登録。

今度は午前中とは別のグループになります。


配属されたのは31班。しかもリーダーのお鉢が回ってきてしまいました。

経験がないのにちょっとなぁ...と遠慮したかったのですが、電話を持っていたのが小生だけだったのが理由です。


依頼内容は台所の流し台の下のヘドロ除去。

全く出たとこ勝負になりそうで弱ったなぁ...と思っていました。

グループは小生を入れて男性3名と女性3名。しかも地元の人がいないようで更に弱ったなぁ....。

というのも、依頼者が年配の方だと訛りが強くて、遠くから来た小生では何を話しているのか聞き取れないこともあるからです。


今度はボランティアセンターの車で送っていただくことになり、助手席に同乗しました。

が、センターの方も依頼者のお宅の近くで分からなくなってしまったようで、住宅地図を見て推測航法のお手伝い。

この辺、小生の特技です。最近はナビつきの車に飼い慣らされて勘が鈍っていないかと思ったのですが、杞憂でした。

ところが、依頼者のお宅に伺うと、「もう用は済んでしまった」とのことでキャンセル。センターの方に電話して指示を仰ぎ、一旦センターに戻ることになりました。


しばらくして他班の支援に回って欲しいと言うことになり、そちらに合流することになりました。

とても広い庭のお宅で、言った時は9名が作業にかかっていたのですが、とても手に負えそうにないと一発で分かりました。


我が班6人も合流します。


女性の姿が多いのが印象的です。午前中のグループも女性が元気でした。しかもスコップで泥をすくい、土嚢に入れ、男性と同じように重い土嚢を運んでいます。最初は内心女性にこんなことをさせて良いのかなと思ったんですが、一生懸命作業に励む姿を見て遠慮なく作業を頼んだりしました。


そこに、あのキャンピングカーが。


なんだか嬉しくなりました。たった2時間とはいえ午前中に一緒に作業した仲間とあって連帯感が芽生えてきたんでしょうね。 が、ちょっと問題も。 暑くなってきましたので飲料水を飲み尽くしてしまい、休憩を見計らって水を確保に行ったのですが...。




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一目見てとても使える状態じゃないと思いました。しかも泥水の跡が小生の背の高さくらいまでついています。

津波のすさまじさを思い知らされます。



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機械の中までヘドロの痕跡が残っています。

こんな状況を目にすると「自販機は贅沢だ」なん言ってる方が贅沢だと思いました。



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総勢17名で作業していますので順調に土嚢が積み上がっていきます。

しかしこちらは少々大変です。砂混じりのヘドロに加えて、漂流物の植物か或いは庭に元々生えていた芝生なのか、スコップが入っていかないことがあります。

それでも、同じ班の女性とペアになってスコップで掬う役と土嚢持ちと交代で進めていきます。二人でペアになると非常に効率よく作業を進めることができます。 作業は規定の2時間で終了。

17人をもってしても庭の3分の1程度しか手を着けられませんでした。


全部終わらない場合は依頼者にもう一度申し込んでいただくそうです。しかし、無理に作業をしてボランティアが体を壊すのも問題ですので仕方ありません。


依頼者の方に聞けば「あっという間に津波が来た」とのことでしたが、人海戦術でがんばっても津波の威力には到底及びません。


再びキャンピングカーに乗せていただきセンターへ帰還。

車内では小生が浜岡原発の話題などを提供しました。


センターに戻って解散を宣言。

メンバーが心ひとつにがんばったのですがここでお別れです。もう一緒になることもないのかと思うと少し寂しさも感じます。


それにしても喉がカラカラなので、さっきのAコープに駆け込んでまた水を購入。営業トークではありますが「またお越しください」って言ってみるべきですね。

店内には品物も豊富にあり、浸水しなかったお宅では平常に近い生活もできそうな感じです。



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再び歩いて矢本駅へ。

仙石線の踏切を渡るのですが、2ヶ月電車が来ないレールは既にさび付いています。



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しかし、地元の車は皆律儀に踏切の前で一旦停止しています。


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矢本駅は券売機が稼働していますがSuicaで切符を買うことはできません。

待合室で待っていると長距離の切符を買い求めているお客さんもいて、やはり駅を完全に閉めてしまうわけにはいかないようです。



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代行バスは石巻市内の渋滞の巻き込まれた影響で少々送れて矢本駅を出発。


災害ボランティアデビューの一日が終わりました。