風邪だと思って市販の薬でごまかしていたけれど、あまりにもしんどくて、病院へ行ったら、感染対策万全の装備で検査してくれた看護師さんが、笑顔で「あ、陽性ですね」と。
思えば、内科を受診したのは20年ぶりだった。
20年前のそれも、あまりの高熱に真っ直ぐに立てないまま、自力で車を運転していちばん近い診療所に行ったら、ウィルス性の胃腸炎と診断された。
何が言いたいのかというと、子どもの頃から病院に行く習慣がなさ過ぎて、よっぽどじゃないといまだに行かないということ。
歯医者だけは定期的に連れて行かれてたけど、どんなに高熱を出してうなされていても、謎の腹痛で布団の上を転げ回って痛がっていても、ウチの親は病院に連れて行ってはくれなかった。
お金がないにも程があると思う。
一体子育てをどう考えていたんだろうか。
否定でも
批判でもなく、ただ不思議で仕方がない。
目の前で我が子が苦しんでいる姿を目にしながら、病院に連れて行こうとしないその感覚が、今思い返しても理解できない。
しかも、よっぽどの高熱でなければ、集会も奉仕も休ませてもらえなかった。
多少の体のダルさなどは、宗教活動を休むに足る理由にはならなかったのだ。
どれほど体調が悪くても、毎週3回、自転車で30分以上かけて集会には必ず出席していたし、学校の後夕方と、土日祝も必ず奉仕に参加していた。
必然的に、体はそれだけで丈夫に育っていった。
そうでなければあの家では生きていけなかったから。
どんなにしんどくても、ひたすら我慢するしか、あの家で生きるためには方法がなかった。
その私が、病院に行くくらいだから、この流行り病いは本当に強敵だった。。。