何年ぶりかの父子キャンプ。1号とデュオで行ったのは、おそらく彼が小1の時以来だ。
今回も、飯食って焚き火して、テントで寝ただけで、何か特別なことをしたわけではないが、以前より大人びた会話をしていると、かつて、自分がキャンプの価値を父親から受け継いだように、自分もだんだんと子供たちにその価値を受け渡しはじめているのかな、と思えた父子キャンプだった。
2013年、子供が保育園の頃からから始めたファミキャン。子供が大きくなった現在も父親である自分はしぶとくキャンプを続けている。
今は子供とは年に1回でも2回でも機会あれば行けたらなという感じで、親父としてはそれで十分。あとはそれぞれに忙しくしてたらいい。忙しくしてるそのことは、親にとってもある種幸せだ。で、たまに付き合ってくれる、ってのはもうこの上ない。
そして、やはり、ちょくちょく家族やソロでキャンプをするのは、これから生涯(半生)僕にとっては必要不可欠な活動になるのだろうなと改めて思った。
マーケ界隈に、顧客生涯価値(LTV)という言葉がある。
日本のキャンプ業界は、ファミキャンを入り口にしてキャンプにハマってしまった世のお父さん(もちろんお母さんでもよい)に向けて生涯価値の提案を徹底的に極めたらいい。
ファミキャンを入り口にキャンプを始めた1人のお父さんが辿るであろうジャーニーを細分化し、それぞれのステージで通るはずのスタイルや道具、イベント(広義の)、SNSなどをチャート化して、業界標準的な企画に落とし込む。
例えば、業界をあげて強いコミュニティの仕掛けを各地で作る。
参入障壁の低いこの業界では、模倣品を手早く安価に提供する海外メーカーが、市場に存在するお金の分け前をこれからもどんどん奪い続けるだろう。
そのような安易なモノ売りと一線を画すには、コミュニティのような文脈が必要で、シームレスなコミュニティの構築に業界一丸となって力点を置くべきだ。
受け継ぐという、コミュニティの持つ機能を耕し続けることこそ、国内事業者が自国で強いポジションを維持し続ける源泉になるのではないかと思う。