鳩と手紙と青い空 | 泡本-BUBBLE BOOK-

鳩と手紙と青い空

ある日、不思議な手紙が届きました。
その封筒は白くふわふわとしていて、
心なしかあたたかいのです。

郵便配達のおじさんは、その手紙を私に渡しながら、お早めにお読みくださいといいました。
私はすぐにその白い封筒の封を丁寧にあけました

手紙には、花の種と白い羽が入っており、遠い国の子供たちの写真が一枚。

「あなたの国は平和ですか?
 僕の国は戦争をしています。
 昨日、お母さんが死にました。
 今日はお父さんが死にました。
 明日は弟も死ぬでしょう。
 そして明後日には僕も死んでしまいます。
 
 あなたは昨日、何をしましたか?
 僕は逃げていました。
 あなたは今日、何をしましたか?
 僕は逃げていました。
 あなたは明日何をしますか?
 僕は逃げているでしょう。
 あなたは明後日何をしますか?
 僕は死に、そして天国で、
 この国のことを嘆くのです。」

すぐに返事を書きました。

「明日私は世界のために祈ります。
 明後日私はあなたのために祈ります。
 次の日も、次の日も、その次の日も
 私はあなたと一緒に涙します。」

それは永遠の涙です。

白い手紙は、やがて唐突に白い羽を広げ、青い空のかなたに飛んでいきました。
白い鳩は、そうして世界中を飛び回り、彼らのために祈る人たちの元へと飛んでいくのです。