無理だったわ。


今帰ってきたんだけどね。


帯広からのあの距離は、まさに睡魔との闘いでね。

10ゲーム差ついて睡魔に負けそうだったから吸うよね。

だから今日も無事故無違反優等生。


明日は免停講習有給で。

いろんな人に迷惑かけてます。

約10万円の赤伝を切らなければならない。


もう言った言わないの世界だが、確実におれは悪くない。

はずだ。


当時はちょっとバタバタしており、証拠なんてもちろん残ってないが、

言われたものを確認し、ずばっと発送にかけた。


まだ誰にも相談してないが、日頃のおれの行いはそれを立証してはくれない。

おれがいくら口をとがらせたところで、社内信用ゼロという肩書はすべてにおいて向かい風である。


客先からの第一報でうろたえたおれを知っている当人も、すでに責任の所在をおれに求めている。

相手のプライドを損ねずに事態を収拾する術なんて知る由もないし、考える頭なんて持ち合わせていない。


まじで胃が痛い。

出張から今さっき帰ってきたばかりだが、部屋の明かりは目の前のパソコンだけだ。

いや、たまにwiiが勝手に青く光るからそれも足しといてくれ。

それと、可能なら誰かに希望の光を見出してほしい。

本日は釧路での営業。


半年が過ぎたとはいえ、初対面の人もけっこういる。

初回のあいさつが今後の付き合いを決めるといっても過言ではない。


釧路はひと月に1度しか来ないため、その時会えなければ1ヶ月のブランクは必然となる。

昔から間の悪いおれは、キーマンに会うということ自体がすでに奇跡となり、

物覚えが極端に悪いおれは、名刺交換を済ませているのに初対面と決め付け、キーマン以外の不快をがっちりキャッチする。


ガソリンを焚いて、安くない宿泊料をかけ、時間をふんだんに浪費し、この遠い田舎でおれは、

会社の売上を下げることしかしていない。


札幌にいるもう一人の先輩営業は、出張の度に新規顧客を獲得したり、既存顧客とのパイプを太くする。

訪問先に必ず爪痕を残しての凱旋帰社となる。


まともな仕事をしたためしが無いのに、しっかりと、確実に、きっちりかっきり腹は減る。

食ったら食ったで、すぐに眠気が顔を出す。


どちらか一方でも無くなれば、こんな大人になってなかったかもしれない。

もしも願いがひとつだけ叶うとすれば、おれはこう願うだろう。


世界一かわいい猫飼いたい。

今日の夕方から出張に行くため、本日はそのための準備に1日使う。


どこになにをどのように売るか、売るためには資料がないと話にならない。

その資料の目的はなにか、顧客が積極的に当社製品を売ってもらうためのツールでなくてはならない。

だから、特徴だけをあげつらえたものでは、1度見ただけでデスクの奥底でねむってしまうことになる。

そうならないために、じっくり時間をかけ、出張先の市場を的確にとらえ、ニーズを喚起する資料を作成したつもりだ。


それ以外にも、電話応対などの雑務も並行してこなしていたが、1度にふたつのことをできないおれは余計に時間をとられ、何度も売上実績の件で電話をかけてきた本社(大阪)の部長様にカミナリを落とされる。


「営業が一日中事務所におってどないすんねん!」


びっくりしすぎておならをしてしまったおれのことなど気にせずにこう続ける。


「金を持ってこない営業なんてFAX以下やぞ!」


FAX以下とはセンスの光るありがたいお言葉を頂戴し、ようやく準備を終えてこれから向かうは道東釧路。

たったの片道6時間。

ひとり遊びは得意だからがんばれる。

一日の仕事のアウトプット。


とにかく、上司に報告するためにその日の仕事をする。

というか、そのためだけの一日といっても過言ではない気がする。

もちろん口頭ではなく、ご丁寧にも全営業マンごとに区切られたエクセルファイルに入力する。

その横に上司の一言が添えられ、それが指示だったり小言だったりするのは当人の仕事ぶりによる。


その報告書は共有フォルダに包み隠さずその姿をさらしているものだから、

誰が、いつ、なにをしていたかは、容易に知ることができ、遠く海を隔てた福岡の一日だって自分のものにすることが可能だ。


当然、というか必然、おれがいかに行き当たりばったりで、さらに、日々見当違いな訪問を繰り返していることは周知の事実なのである。

その横に書かれた上司の一言が、決して過少評価でないこともここに明記しておく。


できれば墓場まで持って行きたかったが、せっかくの機会なので言っておく。

おれはこの年(28歳)で、いや、この年になってはじめて、


「新聞を読みなさい」


と、言われた。


正直、人より本を読んでいる自負もあり、中学から大学を卒業するまで北海道新聞を購読していた事実もある。

そんなおれの唯一人並みと呼んで良い過去に、今日から背中を向けて眠ることにしよう。

おれの最後の砦である【寝たら忘れる】というスキルがこんなに頼もしいことはない。

毎週のことだが、


月曜が嫌いだ。


この想いだけは全人類共通のものと思っていたが、世間はまじめに働いてるんだな。

朝から鳴りやまない受注と問い合わせの電話。

事務(2名)が電話を取れないときは、一番下っ端のおれが取らなければならない。


ただでさえ、仕事が遅いのにその問い合わせからは逃げられない。

10時には営業行くふりして寝ようと思ったのにあっという間にお昼。

無能な上に貧乏なおれは所内の人間と飯を食いにいくことはない。

というか、あまり誘われない。


明日は地方に直行営業だから事務所にはいかないが、

仕事ができないと一事が万事まともな目では見られない。

明日の直行もなにかと話題を生みそうだ。

現在務めている会社は5月が決算。

6月から今期がスタートし、おれにも正式に担当というものができた。

今期もがんばろうぜ!ということで、営業所全員(6人)ですすきのに繰り出す。


仕事ができないというのは罪悪だ。人から嫌われるには充分すぎる理由である。

この半年の仕事ぶりで、所長に絶大な嫌悪感を抱かせてしまったおれ。

ほどよく酒気を帯びた所長から繰り出される言葉の画鋲たち


「本社会議あるけどお前は来なくていいんじゃね?」

刺身を指差し

「こいつも漁師につかまらなければお前よりいい仕事してたな。」

「ただのボンクラがいっちょまえに酒を飲むのか?仕事しないと酒の味なんかわからんだろ。」




皆様の幸多からんことを。