2週間前呼んでくれた50代のお客様がまた呼んでくれた。


何が良くて呼んだんだろう。


ともかく、指名が入れば取り分が多くなるし、
知った顔の方が、まぁやりやすい。


名前と顔が一致してるお客様ならさらに良い。
私は気に入った人しか覚えないから。


今回は覚えていないひと。


部屋に入って、あぁ、この人ね。
ようやく思い出す、前回の事を。


自分の父親の年齢を越えた人を相手にするのはやっぱり抵抗があり、
娘がいるんだよ、なんて言われたら背中がザワザワする。


背の高さはわたしの肩ぐらいで確実にメタボリックシンドローム。
50代になれば隠せない、
年齢を重ねれば重ねるほど強くなる独特の匂い。


それでも私は、嫌な顔もしないですべて済ませたんだと思う。


指名するのは初めてだよ。


照れながら私に言う。
風俗嬢の気を引くためにそういう台詞を吐く輩はたくさんいるから、
そんな言葉ほとんど信じないけど、この人は本当なのかもね。


仕事だからって受け入れられない人もいる。
頑張っても笑顔が歪む、そんな時だってたくさんある。

それでも私は受け入れたから、この人は呼んだんじゃないかな。私のこと。


でもできれば、次の指名まで時間をおいてください。

たくさん呼ばれたら、多分嫌な顔してしまう。

お店の規則では外でお客様に会うのは禁止。


もし見つかったら罰金もとられる。


それでも半年間の間に3人のお客様と私は外で会った。


仕事をする時間を削って、


無料で。












その時、私はある男性の思うが儘になっていて、
彼に呼び出される度に他の予定などお構いなしに彼の元へ出向いた。


正直、彼は私の好みでは全くないし、
初めての時に既に相性が悪いことも解ってしまっていたのに。

私は呼び出されるたびにそれに応えた。


彼は私を愛していなかった。
ただただ貪ることのできる体が欲しかっただけだった。


私も彼を愛していなかった。
それでも彼に応えた理由はなんだろう。


寂しかったから。人恋しかったから。
なんて、そんな理由じゃ無かったと思う。


ぴったりな理由は今でも見つけられないけれど、

暇つぶし。

が、一番しっくりくると思う。


2ヶ月間、10日に1回ほどのペースで逢瀬を重ね
そしてある時私は飽きた。

というか、勿体なくなった。
自分を暇つぶしのために無料で好きでもない人に捧げてしまう事が。


体を誰かに遊ばれているのは好きだった。
だから無料ではなく有料にした。

それがこの仕事を始めた理由。