壊れてゆく明日を

二人で築いた

ガラスの昨日を…。


もしかしたら、わたしたちは、水の上でも歩いて行けると思っていた…。







誰も知らない二人の世界は

時間が経つのを忘れるくらい

光り輝く永遠の世界


傷付き慰め抱き締め合う

そんな毎日が愛しかった


微笑みを連れてくるその想い出たちは

涙で目蓋を打ち砕いていくよ

取り残された物語の主人公

今でもあの部屋の至るところで

二度と戻らない君を待っているよ




さよならを見つけられないわたしは

部屋の灯りを点けられないわたしは

誰に「おかえり」って言えばよかったの?







あの時、とても楽しい買い物帰り

雨上がりの夕陽がとても綺麗と

二人で手を繋いで歩いていたよね



突然後ろから車が現れて

君をわたしから奪っていった


なんでその手を緩めたの?

なんで強く握っててくれなかったの?



一緒に逝きたかった…

ただそれだけでよかったのに



余りにも突然すぎて

何も信じられなかった



あの日から一年過ぎても

わたしの時間は止まったまま…





今わたしはベッドの上

たまに主治医がやってきて

薬をわたしに飲ませるの


時々意識が戻ると

拘束服を着せられている…




左手にはまだ君の温もり

だから傷付けるのは右手だけ


もう誰も愛せない

もう誰も受け入れられない…。

拘束着だけがわたしの友達






あの日の雨は

いつまでも降り続いてゆくよ



もうすぐ会いに

行くからね…








※この物語はフィクションです。実際の同一、又は類する境遇の方を題材にしているものではありません。ご理解・ご了承の程、宜しくお願いします。