1、見て見ぬフリをする。

2、バイタルチェック。

3、「大丈夫ですか?」と声を掛ける。









正解は、3。

はい、小心者はこれでも大胆です。


おばさんは、おもむろに顔を上げ、

「だ、大・丈夫…で」

うっ酒臭いっ!
この酔っ払い、鼻の頭に擦り傷を作りながら、大丈夫ではなさそうだ。



しかし人間は不思議なものだ。本当は大丈夫ではない時も、「大丈夫ですか?」と尋ねられたら、大概は「大丈夫です」と答えてしまう。


私も以前、雨の降る夜に、傘を差して自転車に乗っている時に、路肩のはみ出した駐輪群が見えなくて、ぶつかって派手に転んだ事がある。


傘を放せば良いのに、持ったまま受け身もとれず、サドルに胸をぶつけて肋骨骨折、手の甲に軽傷、涙が出るほど痛かった。


そして
その光景の一部始終を、マンションの入り口で見ていた新聞配達にお兄ちゃんに、「大丈夫ですか?」と尋ねられたら、「大丈夫です」と答えた経験がある。しばらく動けなかったのに。





おばさん、上げた顔をまた地面に伏せてしまった。


どうしたものかと、思っていると、そこに突然、

「ママ!ママ!」

と叫びながら駆け寄ってくる人影が、現れる。

年の頃20代前半の女性、右手にコンビニ袋、中身はウコンの力、数本。


おばさんを抱き起こしながら、物凄い形相でこちらを睨んでいる。


『え!?ちょっと待って?』


私が何かしたと勘違いをしているようだ。

心配して声を掛けたのに。


皆さんもこんな経験ありませんか?

例えば…

【エレベーター下り】


私→8階から乗る。

オッサン→7階から乗る。

オッサン、強烈な屁を放る。悪臭充満。


このクソ親父と頭にくる。


オッサン→3階で降りる。

お姉さん→3階から乗る。

エレベーター内は常に二人。


お姉さん、悪臭に気付く。

眉をしかめて私を睨む。



その時


『いゃ待って、俺じゃない、俺じゃないんだ!』


『違う、違うんだ!さっきのオッサンが屁を…』


と、心の中で叫びながらも、何も言えない…。

こんな経験が。









私は一礼をして、その場から立ち去った。

状況判断すると、二人はどこかのスナックのママと従業員。ママが酔っ払ったので、彼女が気を利かせて送ることに。

コンビニでウコンの力を買おうとしたら、ママさんが、
「私はここで待ってる」と言ったので、彼女が一人コンビニへ。
その間に、ママさんが前のめりに倒れる。

そこにたまたま私が通り掛かる。

そして、私が転ばせたと疑われる。

そんなところか。



教訓
さわらぬ神に祟りなし。


ウコンの力は飲む前に。