ブレーキングっ!
コーナーがせまる
もちろんブレーキングは極力、奥にとるつもり
バックミラーをチラッと見る
完全に、スリップストーリームに入っている
スピードメーターを見る…160キロ前後を指している
思ったより出ているな、足に力が入っているのがわかる
フットブレーキと同時にサイドブレーキレバーに手が伸びる
最初から、ドリフトをするつもり。
今回の作戦である
ドリフトとグリップを織り交ぜ、ベストの選択をする
後ろに都合良くいるから、どのコーナーで、
ドリフト・グリップのを選択するか判らないから
抜くタイミングが、わからないはずである。
そのための布石、最初のコーナーはドリフトすると決めていた。
タイミングばっちり、ウォーミングアップの時の練習が生きている
しかし、ついてくる… ピタリとついてくる。
コーナーの立ち上がりで横に並ばれそうになる
やはり加速力は鋭い
それともあえて抜かないようにしているのか…
今のドリフトは、オイラにとってはイメージ通りに近かった
それなのに、並ばれそうになる?
ホントか…夢でも見ているのではないか…
明らかに、腕も、車も違う
やはり敗色濃厚である
しかし、心が折れればそこまで。
折角、後ろについているのだから、プレッシャーに負けなければ
オイラのほうが有利のはず
まだまだ、試していないことがあるのだから諦めるわけにはいかない。