雪組配信KAAT『海辺のストルーエンセ』配信感想をごく簡単に。
指田先生の3作目。2作目の『冬霞の巴里』は観ていませんのでダイジェストを観ての
比較になりますが、前2作に比べたら少しカタルシスにかける気が。
前半の描き方が今までの指田先生らしくなく(それも先生の挑戦なのかも
しれませんが)少し冗長にかんじられました。
それでも、舞台の使い方や言葉の美しさ、衣装の意味の持たせ方、
そして何より1幕ラストからの物語の持っていき方がいかにも指田先生!
ラスト観劇後にズトーンとなるのも指田作品ならではですね
早く大劇デビューしてほしい先生でもあります。
解説を観たときにファンタジーなお話なのかなと思いきや、
(史実の人だと思わなかったので)意外やヘビーな史実劇。
それを軽いタッチで(ポップという意味ではなく)描いています。
ストルーエンセ、もう少し遅く生きてたら。。。生まれる時代が早かった。
(まぁ改革が急ぎすぎて、もう少し後でも反発は大ききかったかも)
理想に生きるものが必ずしも理想の世界を作れるとはかぎらない。
その典型的な例ですね。改革の後がまた元通りになるのが切ない。
まぁ、フランス革命も王政復古でそうなってしまうんですが。
軽めなタッチの作品ですが、演者側は結構難しかったと思います。
その中でも、愛すみれちゃんや諏訪先生、まなはる、白峰ゆりちゃん、叶君の
演技力は光っていましたね!下手すれば流れがちになるところ、
上手い事締めていました。一禾君のフリードリヒもよかった(笑)
あがちんやハーバートちゃんも難しかったと思います。
あがちんは前回に引き続き、理想に振り回される王様やくですがw
前回と違い、様々な面を演じるのはいい勉強になりそうですね!
はばまいちゃん、もっと伸びしろがあると思うのでレバンガ!
それにしても、せおっち、ひとこ君、あーさ。身を崩してボロボロになる姿を
見たくなる指田先生の気持ちもよくわかる(笑)ただ、やっぱり今度は
主人公の違う面(というか指田先生の違う芸風)も観てみたい。
本当に今後に期待な若い先生が増えてきて楽しみですね!