雪組大劇『蒼穹の昴』観劇感想① | ★F**kin' Perfect★

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徒然なるままに、つらつらと。。。

先週は雪組新人公演でしたね!1本ものを短縮し、あの超大作をやるのは

大変だったかとおもいますが、ちらっと見た映像でも皆さんの輝きが素晴らしくて。

特に主演のかせきょう君!前回の夢介で初めて知ったのですが、

あの学年と思えない舞台度胸ですねアップあがちん以来の生え抜きスターになりそう。

 

ということで、雪組大劇感想。と行きたいところですが。

フィナーレのデュエダンで何度か二人がふらつくところがあり叫び

リフトもうまく乗れずにいったん静止してから力業で回してて。

それはそれで咲君の男前っぷりにドキドキとなりましたが、もしかして

どちらか怪我してる!?と気が気じゃなくて本編が吹き飛んでしまいダウン

 

ただ、あとあと感想読み漁ったら割と今回のリフト失敗率高いみたいで。

腰とか体が心配なので無理しないで欲しいという想いと、

最後なので二人で思う存分悔いなくやってほしいという想いと。

どんな形であれ、二人の集大成であることには間違いないので応援するのみグー

 

 

脚本について。浅田先生の傑作が原作。4冊を一本モノとはいえ時間内に納めるのは

大変だったと思います。そんな中でも、ポイントを抑えつつなんとか話しを

纏めていらっしゃったと思います。割と平坦になりがちな原田先生の脚本ですが、

原作が良いですからね~特に2幕はかなりドラマティックな仕上がりだったと思います。

(まぁもともと小箱の偉人伝特集にはいい作品も多かったですけれど)

 

2時間半にまとめる都合上全てが原作通りというわけでは勿論なくて、

例えば袁世凱に援軍を乞うところは原作では譚嗣同でしたが、文秀に変更されたりと

ところどころアレンジがされてありますので、原作未読の方にもきちんと話の筋が

わかるように作られてたと思います。活躍してる登場人物も実はさほど多くないですし。

 

一方、これは原作あり(しかも長編であればあるほど)のものは仕方がない事ですが、

「ここを入れて欲しかった」「ここはこういう人物表現にしてほしかった」

と思う部分もやはりあったり。例えば春児。春児は西太后の元で働いて以来、

文秀の前でもほとんど公としての姿を崩しませんでした。それが、日本公使館で

文秀を助けようとなりふり構わない姿になる所に思わず涙してしまうのですが、

文秀が主人公な分春児の詳しい描写までは中々描ききれないですよねあせる

 

もっと言えば、最後の見送る所。春児が叫んで送るところはあれはあれで

涙を誘われる所でもあるんですが、原作で李蓮英に代わって大総管になった春児が

杏子傘の籠に乗って黙って見送りに来て、その春児の姿を観た文秀と玲玲が

叫ぶところが好きだったり。(宝塚ではお互い叫びあってましたね)

 

龍玉関連がマルっとすっ飛ばされたり、他にアレンジ部分に突っ込みどころがあったり

(寿ぎの場で黒牡丹が出てきてああなったら普通西太后怒るだろとかあせる

脚本が出来上がってからも結構削いで行ったりした部分もあっただろうなと思ったり。

 

改変やアレンジ部分だけでなく、2幕はエピソードの選択が雑目に思えましたが、

1幕のエピソードの選択や運びは丁寧に思いました。書くべきところは書いて、

きちんと登場人物を説明台詞無しに上手いこと紹介されてましたね。

 

2幕は変報運動の失敗をもう少し丁寧に描いてほしかった所ですが、

場面転換が多くて演じる側も繋げていくのが大変そうではありましのに

それは演者の力で上手いことねじ伏せておられたと思います!

順桂や譚嗣同の最期は演技が素晴らしくて本当に心打たれました!

 

原作が好きすぎな分色々言ってしまいましたが、昴の星(希望)を目指した

文秀や春児、一族や大義に準じた順桂や譚嗣同、

国を憂う西太后と皇帝、李鴻章、自分に忠実な栄禄、袁世凱。

どの人物達もこの物語に確かに息づいていて圧倒されました。

その演技をさらに彩ってくれたのが舞台装置や衣装たちですが、それは後程。

 

 

右矢印続く