月組DC『出島小宇宙戦争』感想① | ★F**kin' Perfect★

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徒然なるままに、つらつらと。。。

星組感想途中だったのですが、今日『出島』が東京初日ということで!

チケ難すぎて半ばあきらめていましたが、ご厚意により楽近くに見ることが出来ました音譜

 

というもの積極的にチケット争奪戦に参加しなかったのもあって(ちなつ君なのに)

ちょっぴり若谷先生の前作『義経~』が個人的には合わなくて汗

(普通に義経伝説やっても面白いのに何故あんなへんてこな世界観にしたんだろうという

モヤモヤといいますか)『アイラブ~』は割かし楽しめたのですが、作風としては同じ。

今作も解説や映像観る限りは同系統かなと、少し躊躇してしまった部分もありました。

 

結果としては思った以上に楽しめた。何よりキャストの熱演に引き込まれました!

自分がある意味義経で耐性があったというか予測していたというのもありますし(笑)

某漫画でも似たような世界観だからすんなに受け入れられたというのもありますし。

(まぁ結局銀〇に似てるのは、仮想江戸時代と言うことだけでしたが)

 

 

という事で脚本について。義経が結局「お伴が弁慶、兄との確執、追われている」

だけが史実と同じだったように、今回の話も現実の歴史とリンクしている部分は

さほどありません。(なんせここは地球と似た惑星。前作の義経もそうだったのか?)

もっと言えば「タダタカの書いた地図を求めたシーボルト」だけが肝となります。

 

それだけなら正直全く架空の世界観で登場人物も架空名にすればとも思わなくもないですが、

ほんの少しでも史実とリンクさせることにより記号(登場人物や出来事)の解説を省く、

更に一見統一感がなさそうなビジュアルの登場人物たちに一本筋を通させる。

理系でオタク気質な(笑)タカヤ先生ならではの技法でもありますね。

(きっと学生時代、歴史の授業中にあれやこれやと妄想していたに違いないw)

 

一見煩雑に見える話も、順追ってみればわかり易くそして実は宝塚の王道的話。

過去、現在、未来と破綻なく理詰めで作り上げているのは若谷先生の真骨頂でしょう。

風呂敷自体がそこまで大きくないのもありますが、きちんと畳んでくれるので

書き込みの薄さや足りなさでモヤモヤすることも無くすっきりした気持ちを迎えられます。

特に2幕に一気にテンポよく回収するので見応えがありました。

 

ただ書き込みが過ぎるというか余白が足りないので観ている側の思考が入る余地がないのと、

順序だてて話が進みすぎるので先の展開が読めてしまうのが理詰めの難点か。

結の部分が多少強引な気もしますが、それは演者の力でカバー。

 

演者の力といえば、ノリとしてはどちらか言うと若手向けなのですが

(上手く表現できないのですが、軽い≠若手という意味でなく作風がといいますか)

これを本当に若手でやってしまうと相当難しかった気もしますねあせる

演者が円熟しているからこそ(おだちん含めw)ある意味助けられている部分も。

 

コメディ作品との位置づけですが、個人的にはあまりコメディ味は感じられませんでした。

どちらか言うとファンタジー、ハートフル作品という感じか。(或いは少年ジャンプw)

この作品のどの辺がコメディなのかと探せば人物同士の言葉のやり取りなのかもしれませんが。

正直軽すぎる感が否めません。軽妙さと軽さは違う。全体的に言葉のセンスが

もう少し欲しかった(タダタカ先生とか良い事言っているんですけれどね)

とはいえ、某先生のようにイラっと来ることはないので助かりますけれど得意げ

 

人物についてはあり君の役が不安定というかどっちつかずでぼやけていたので

もう少し人格をはっきりしてほしかったですが、全体的に個性的で良く作品にはまっていたと思います。

まぁ後は〇〇身になったカゲヤスはこの後どうするんだろうという疑問もありますが汗

実はあの作品、タダタカとカグヤが主役じゃない?とも思うので(笑)能動的に見えて

受け身の主人公だったカゲヤスは世界中を旅しながら国の行く末を見守るのかなと思ったり。

 

 

続く右矢印