まず、、、箙かおるさんがサロンコンサートをもって退団されるそうで、、、しかも明後日！
なんとも急すぎる
最近では出演数も少なかったですし、王様とか将軍役ばっかりでしたが、
何とも味なる役者さんでした。新公主演も組長も務められた方が舞台という形でなく
去っていくのは侘しい気もしますね（元宙組で専科に行かれたあゆみさんといい）
幸い箙さんの最後の公演を生で観れたのは嬉しく思います。それが例え「ママァ！」であってもw
エライ役が多かったですが、『殉情』の利太郎や『大阪侍』のような役も好きでした。
また一人、貴重な人材が宝塚を去っていくのですね。。。
日々忙殺されながら過ごしていたら、昨日月組全ツ千秋楽じゃないですか
全ツ完走おめでとうございます
（集合日はクリスマス、、、でしたっけ？）
もう感想書かなくていっか～と思いつつ、自分用に観劇しましたよという記念。
ということで、初日付近の梅田で観てきましたので、今さら簡単に全体の感想をば。
前にも言いましたが初演を観ていないので（新公だけちらっと観ましたがほとんど記憶になく）
比べてどうこうというのは無いのですが、断片的に歌なりシーンなり「こんなだったわ～」と思い出し。
全ツという事でメンバーの少なさは感じるものの、元々メインキャストがほとんどいないので
不自由さは感じず（というか大劇の人数でやるには逆に人が余ってしまうんではないかとも）
市民のダンスナンバーなんて少人数ながら迫力ありましたね（そして皆さんのバイトっぷりが凄い）
公演前から『鳳凰伝』は今の月組トップコンビに合っていると思いましたし、実際に宛て書きとも
言っていいぐらいに役柄としてピッタシでした（初演キャストに想い入れがないからですが）
若さゆえの危うさ内包しつつ一国の王子としての貫禄をもつカラフ、男を惑わす美しさと妖しさ
そして狂気すらうかがえるトゥーランドット。このトップコンビをいつまで見られるかはわかりませんが、
これまでの作品を観ていても今までにない新しい形の二人をもう少し観ていたいなとも思ったり。
（勿論その形ゆえの歪を感じずにはいられませんが、個人的には彼女が結構好きなので辛い所）
脚本について。元々はオペラが下敷き。なのでその内容について突っ込むのは、
（オペラじゃないですが）『ロミジュリ』で数日間で恋に落ちて殺人があって追放されて
自殺するなんてありえない！と突っ込むぐらいに野暮なので置いといて(笑)
そもそもオペラ『トゥーランドット』自体が『千一日物語』（not 千夜一夜）の“カラフ王子と
トゥーランドット王女の物語”から来ています。この物語ではまだカラフの国があった頃、
自国が大国に攻められ隣国に裏切られ国を放浪するところから始まる冒険譚。
その最終地が中国であり、トゥーランドットと結婚しその軍で自国を取り戻すところまであります。
３つお題を出しその後で王子の名前を聞きだすところは一緒ですが、特に名前を聞くために
北京市民に圧力を掛けたり名前を知ったからと言って引き換えに処刑しようとするわけでもなく。
どちらかと言えばこちらの登場人物の方が人間味が溢れています（書き込みが多いから当然か）
話が少しそれましたが。所謂原作にない部分、アデルマやバラクなどが宝塚オリジナルな
わけですが、どうにもその扱いがおざなりだなとも
まずバラク方面。カラフは自分の名を
知られることがまさに“生命線”にも拘わらず出会って数日の盗賊にその名を教えます。
バラクは元王子でその気品はにじみ出るほどでしたし、数日間で命を預けるぐらいに
信頼関係を築いたのでしょう。現にバラクは照れながらもその信頼が嬉しそうでしたし。
ただ、その結果バラクは命を落としてしまった。カラフは友の事を思うならばバラクに
名を告げるべきでなかった。「自分が（自分の恋心によって）死んでしまったらその名を
墓石に彫ってほしい」って、あまりに自分勝手なとも思ったり（カラフの泰然たる態度や
トゥーランドットの異常さに見落とされがちですが、カラフも結構大概ですよね）
作り方として“バラクの死”が先にあって、その辻褄合わせをした感もありますよね。
割とそのシーンは力入れてましたし（特に初演では）そのバラクやゼリムの死に
最後一つも言及していないのもモヤモヤ。ハッピーエンド風に終わるんですけどね。
（あの時点ではまだ死が知らされてなかったと思いたいところだが）
そもそも獲り方は盗賊団を殺す必要はないわけで。むしろ生かしといて拷問でもして
カラフの名を聞くべきだった。バラクは口を割らないでしょうけれど、もしずっと一緒に
過ごしてきた盗賊団の命を盾に取られたら？最早違う話になってしまいますけど(笑)
そういえばバラクの死に際「カラフ！死ぬなよ！！」と叫びますが、、、
他の人に聞かれてなかったのか心配wむしろちゃんと聞いとけよと言いたい。
続く