花組公演ラインナップが出ましたね!その話もしたいところですが、
まずはこちらを語り切ってから!!ということで。
③の続き
幕開き前にどこか望郷の念に駆られる懐かしさが感じられる音楽が流れ。
と。ときは1868年。会津を守るべく、白虎隊が出陣するところから始まります。
これまでも家老とその娘の語りにより会津の現状が語られていましたが、
いよいよ悲劇にまっしぐらで、幕開き早々緊張が走ります。
話は1幕ラストに戻り、会津藩士高坂と風見こと長州藩士山形が見合ってます。
いまだに故郷の、そして幕府への念を捨てられない高坂と過去を忘れて未来へ
想いをつなげるべきだと諭す風見。でも、元々長州は倒幕側で新政府(未来)を
作る側であり、会津はその幕府(過去)を守る側であって。どだいそれを
会津藩士である高坂に飲ませることは難しいというもの
戻ってきたやす君が
びっくりしちゃうほどの(笑)剣呑な雰囲気となり、高坂は去っていきます。
申し出を断わるつもりの高坂。でも、どこか心の奥では風見の言うことが分かっていて、
申し出を受けるべきだとわかっていたんでしょうね。関本の、錦の、仲間の、住職夫妻の、
そして優子の後押しがあって、侍の魂を後世に伝えるべく申し出を受けることに。
その前に高坂が抜擢されたシーンもですが、ポッとでのどこかおかしな後輩に対し、
立場が抜かれてたとしてても先輩方が本当に優しいですよね
そういえば仲間から新ちゃん呼びだけど、高坂はいくつぐらいの設定なんでしょうね?
映画では40前後という設定らしいですが、もう少し若い35ぐらい?
いよいよ「最後の武士」撮影開始。ここの武者小路監督がイケオジすぎて
しっぶーいお声で「オウケーイ」と言うたびに巻き起こる爆笑の渦w
順調かに思えた撮影ですが、突如風見の様子がおかしくなり撮影中断。
急遽、立ち回りのない、高坂と座って語るだけのイメージ動画を取りシーンに移行します。
ここでのちなつ君とおだちんの空気感がまたいいんですよね!風見と高坂はこの時点で
年齢もキャリアも差があるはずなんですが、その差を感じさせない。
決して仲良くはないんですが、あの時代を生きてきたからこそこ二人にだけ通じる話。
芝居巧者である二人、ちなつ君とおだちんの学年差を感じさせない
相性の良さも相まって、静の演技にも関わらず思わず魅入ってしまいます。
立ち直った風見。アドリブの「成仏せよ」はかつて自分が切った相手に対し、
そして過去のしがらみに囚われている自分に対してかけた言葉なのかもしれませんね。
本心から出た言葉だからこそ、オウケーイwなシーンに仕上がり無事撮影が成功。
優子から打ち上げに誘われてうきうきな高坂をからかう風見(笑)一生見てられる
城が炎上しているところをみて茫然自失としている白虎隊に胸打たれていたのに、
ミラーボールから始まる中打ち上げのカオスさに感情がジェットコースター
タカラジェンヌから始まる中打ち上げのシーンは本当に目が足りないんですよ!
「♩すみれの花咲く頃」でニコニコしながら倍速手拍子する関本がおじいちゃんだし、
その関本、監督、所長の席は濃いし(所長の胃腸が心配w)
その所長のことを衣装さんと床山さんが店員と勘違いするし、
錦はついぞ風見に対して激重感情吐露するわ女性陣にセクハラするわ
高坂も優子のこと小学生男子みたいな言い訳して、ひたすらちなつ君が可愛いの🩷
が、新しい台本にて会津落日と白虎隊の末路を知り、平和な時代に身を置いてる
自分の立場に改めて苦悩し、芝居ができなくなってしまい。
叱責する武者小路監督がマジトーンでね、胃の辺りがキュッてなります
ついに失踪きてしまった高坂を庇ったのはスタァ錦。自分を差し置いて準主役になった
後輩のために頭まで下げて、本当に皆優しいの塊すぎる。
遅れてやってきた高坂。リハなしに決闘シーンを撮るという高坂と風見に
周りは騒然とし。もちろんそれは高坂と風見で前もって打ち合わせできたのですが、
それまでのくんだりは映画では描かれていた(本身を使うことまで)ところ
宝塚ではカットされているので、阿吽の呼吸な二人に監督が「なんなんだあんたら!」
となる気持ちもわかりますね。
立ち会う二人。ここでの襷掛けのシーンからの40秒見合うシーンが圧巻の一言。
観客が身じろぎせず、息すら止めてるのではと思うほどの静寂さ。
微かにジーッと音が聞こえる気がしたのですが、それも静寂さを表現するためか。
最初に動いたのは高坂から。本身で140年前の決闘の続きをする二人。
手が全く違い、二人が振るってるものが本身と知り沸き立つ周り。
普通なら絶対に止めるところ、そのままカメラを回し続ける監督も傑物よね。
そんなシリアスな場面で、血判状を読む時離して読む老眼芝居をする、
細かすぎる演技をするヤス君が好きです(笑)ヤス君の動きも気になってしょうがない。
ここの殺陣はなかなか宝塚では見ない本格的なもの。原作映画の殺陣をつけて
宝塚でもご縁のある清家先生が、オリジナルを宝塚版に再構築してくださったこその
迫力あるシーンに!!特に、あの刀を地面に沿わせるシーンがかっこいいの一言!!
時代劇の「魅せる用の殺陣」と死合用の殺陣の違いも表現しなくてはならず、
本当難しい手だったと思います。その期待に見事応えたちなおだに拍手喝采でした。
決闘後、かつて風見が高坂に漏らした想い。時代劇が忘れ去れれるとともに
我々が心血注いで生き抜いた侍の魂、時代もいつか忘れ去れる。
それに同意するも、「今日がその日ではない」と涙ながらに風見に言う高坂。
高坂があの日の続きや自分の気持ちに決着をつけるためだけでなく、
風見の想いを組んでこの決闘に臨んでいたことがよくわかる台詞。
と、同時に過去への想いを振り切り現代を生きることを決心した男の涙にコチラも涙
そんな高坂の想いをくみ取ったかどうか。顔を張りながらも「今回だけですからね!」と
もっと高坂に怒ってもよいのに、それだけで許してくれた優子殿。
「心配したんですから!」に、私の心の中の無用ノ介が「心配ご無用!」と
言ってきたものですからシリアスな場面のはずなのにフフッてなってしまい、
その後のハグ未遂事件で「今日がその日ではない」にさらに大笑い
直前の感動台詞を二段オチに使うの本当に上手すぎるのよww
ここの間も絶妙で、高坂の顔もどことなくピエン顔にみえました(笑)
撮影は無事終了。風見もまた京都に上がってきて(余談ですが、他のセリフ中にも
ちゃんと京都に上がる、東京に下ると使っていて、京都や~となりましたw)
撮影所も日常に。優子もとうとう脚本を書き上げます。そのタイトルも『侍タイムスリッパー』
ここで、ようやく当初から抱いていた疑問が解けました。
本筋のほか、優子は狂言回しとしても存在します。映画の出番だけでは少ないため
狂言回しとして出させたのは大正解。ですが、狂言回しとして存在する際、
自分目線で物語を語る場合、第三者目線・神目線で物語を語る場合があります。
今回、優子は後者なのですが、なんとなく前者でもよかったのではと思っていました。
あくまでイメージですが。物語にそんなにかかわっていない(ルキーニとか)場合は
後者が多い気がするのですが、今回の優子のように物語にがっつりかかわる場合、
さっきまで普通に話してたのに、急にそこでナレーション?と少し頭が混乱したのですが。
実は優子が書いた脚本と言うところに繋がるのが、最後にして「上手い!」と思わずうなり。
いやもうね、何度「上手い!」と膝を打ったことか。流石「信頼と実績の演出家」!!
本編でも大満足なのに、またここから本番が始まるんですよww
続く