先日、伯母が90歳で亡くなったらしい。

私は風邪をひいていてお葬式に行けなかったのだけど、お葬式に行った父からその様子を伝えるための電話がかかってきた。

 

父は基本的にしつこい性格で、他人にどう思われようが、人に話したい伝えたいという気持ちが強いので、私にうざがられても上機嫌で電話をしてくる(2週間に一度くらいの頻度だけど)

 

反対に、母は私に一度も電話をしてきたことはない。去るものは追わずの性格…なので、友達もいない。

私も母のようなタイプなので、こうやってしつこく関わろうとして来てくれる父みたいな人は貴重なのかもしれない。

 

 

 

伯母には、ひきこり系の息子が二人いて、銀行員だった夫は10年前くらいに亡くなっている。

長男は高校から不登校ひきこもり(趣味でぼちぼち外出はする60歳。最近は家事をしている)

次男は職場を転々とする派遣社員、けっこうイケメンなのに結婚はしなかった55歳。

 

残された息子二人は、今後協力し合って生活していくのだろう…

うちの父は、私のことを引き合いに出し、地方のが家賃安いから横浜の家を売り払って移住すればよい…というこれまた合理的だけど、住み慣れた家を売り払うという葬式でするには心情的にアウトなアドバイスを意気揚々としたと報告してくれたw

 

こういう感じで父はいろんなところで地雷ふみまくっているのだろうな…

ただ、父には悪意なくいつも上機嫌なので、この人はそういう人なんだと分かってくれて、それでも大丈夫な父と同じくらい無神経な人(日本人には少ない)と付き合っているADHD人間関係あるある。

 

ところで、この伯母の長男と次男が、私の長男と次男に重なって(長男がASD傾向高くて次男がADHD傾向高いところも同じ…やっぱり家系的な因縁は繰り返す)、私の息子達も結婚するかどうか怪しいし、この二人の兄弟みたいに力を合わせて生活していってくれたらなあと思う。

 

そして、どうしてこの兄弟(私の従兄弟)が、兄がひきこもりになって、弟が根無し草的な生き方なのか考えてみたい。

 

まず、祖母は田舎の旧家の10人兄弟の末っ子で、都会の商人だった祖父と結婚したけれど、祖父は戦中に病死。

女手一つで戦後の貧困の中、4人の子供たちを育てなくてはならない。

その中で、祖母の考えは子ども達には【学歴をつけなくてはいけない】だった。

しかも、祖母の考えは【東大を出ないと一流になれない】だったそう。

その考えが一番濃く引き継がれたのが、顔も祖母にそっくりだった長女の伯母だった。

 

伯母は、銀行員の夫は、東大卒じゃないからもっと上に出世できないと公言するほどの学歴主義。

私の父は、「○ちゃんは2,3流大学出だからだめなのよね〜」と伯母によく言われたそう…

 

伯母は祖母似の承認欲求強い女性で、勉強できた人であったのだろうけど、自分は大学行けなかったので、夫や息子にすごく高い理想を求めた。

しかも銀行員の妻って、同僚家族との見栄の張り合いみたいな文化があったらしく、他人と比べてもっと優秀でなければいけないという呪いにかかっていたのだろう。

 

そんな伯母に育てられた長男がひきこもりになるのは当然だと思う。

伯母は、早期教育を頑張って、長男を有名私立中高一貫校に入れたものの、詳しくは知らないけど彼は高校から不登校になったのかな…その学校出身ってことが彼のプライドの拠り所になってるらしく、会話の端々に出身校のことを話すのが痛々しかった。

 

因みに、祖母は話を聞いているとASD傾向が強めの家系出身。

確か、祖母の実家の合言葉が「子どもの時は神童、20歳過ぎたらただの人」だったそう。

 

この言葉は、子どもの時の記憶力は秀でているけど、判断力とか人間関係とかできないので大人になったら普通(以下)になっちゃうよというASD傾向の人(ギフテッド)の成長を端的に表している。実際にそういう子が多かったのだろう。

 

あと、祖母の年取ってからの口癖は「親が何にも教えてくれなかったから苦労した」だった。

 

これって私もついつい思っちゃうことなのだけど、自分で他人や大人を見て自然に察して学ぶことができないASDあるあるで(特に人間関係とか処世術のこと)、どうしてもっと親がちゃんと結婚のこととか具体的に教えてくれなかったのだろうと恨み節になってしまう。実際、ちょっと言われたくらいだと分からないので、自分で失敗しないと学ばないのだけど…

 

そんなこんなで、子どもの頃の記憶力だけはよい人が多かった親族。

 

従兄弟も幼少期、天才だとおだてられ、有名私立校に入れて順風満帆と思われたものの、周りもみんな秀才君ばかりの環境で、ちょっと記憶力よいくらいじゃやっていけなかったのだろう。母子密着の強い強烈な伯母の元、不登校ひきこりに・・・

 

祖母の長男は東大に入れたが、それは祖母が外で一生懸命働いて、兄弟みんなで助け合って家事していたり、母子密着が強くなかったからだと思う。あと、そこまで勉強する人が少ない時代でもあっただろうし…

 

伯母は、祖母みたいに長男を東大に入れた母像を目指していたのだろうけど、見事、失敗…

祖母も伯母もお蝶夫人みたいな人なので、母と娘がライバル同士の関係で、伯母は祖母に経済力も教育力も完全に負けた、妹にも負けた、全ての母に負けた…

と競争を頑張ってきた叔母には相当の敗北感であっただろう😭

 

そして、心のバランスがとれなくなったのか、宗教にはまっていく……ネガティブ

 

 

 

話し長くなりそうなので次に続きますw

 

 

あっ、従兄弟が不登校ひきこもりになったおかげで、私も子どもの頃の記憶力良かったのだけど、女の子だったということもあって、祖母も父も欲目をださかった。勉強はゆるい女子校に進学して、漫画読んで絵ばっかり描いて、中高生時代、のほほんと過ごせた。それは、従兄弟のおかげなのかな…

 

 

 

 

 

 

↓祖母の話はこちら