1ヶ月ほど前に初めて入院してきたMさん。

60代のおばあちゃん。

来たばかりのときは躁状態でテンションが高く、会う人会う人に話しかけいつも笑顔。

しゃべり出すと止まらない…。隔離室に入れられていた…。

隔離室に入っている間は基本的には面会禁止。

それが夫に伝わっていなかったらしく、せっかく面会に来たのに帰らせたということがあった。

夫はかなり憤慨しといたと聞いている。


Mさんの病状が安定して来て解錠となり 面会も許可が降りた。

1度、私が対応し面会申込書の用紙を書いてお待ちください…と用紙とえんぴつを渡したら「オレ、字がかけないからヒロコが来てからね」と…。


ヒロコさんを呼んだらやはりヒロコさんが用紙に記入し ご主人の名前をめずらしいでしょ!こう読むのよ~!って嬉しそうに話してくれた。

あとでスタッフにMさんのダンナさん、字がかけない…って本当なのかな~って聞いてみると「あぁ、精薄(精神遅滞)ですからね~」って…。

 一見、ガラが悪い感じでそうは見えなかった。


来たばかりの頃に比べたら大分いいが Mさんはやはりおしゃべり好きだった。

いろいろな会話の中でMさんはずいぶんご主人に気を使っているな~…って、多くの職員が感じとった。


先月末、Mさんに外泊の許可が降りた。

嬉しくて朝からソワソワのMさん。

9時半に夫が迎えにきて「行ってきま~す!!!」って明るく出かけて行った…。 



朝からとても暑い日だった…。


30分後。


「Mさん、帰ってきたヮ~」ってスタッフ。

えーーー??なんで??って聞いたら


夫はチャリで迎えに来ていて「お前はバスで帰ってこい!」ってサッサと一人で帰ってしまったそうだ。


自分でも、どこの町の病院に入院しているかなどわからず 家に行きかたがわからない…。

一人で途方に暮れウロウロしていたところにスタッフと遭遇。病院に連れ戻され、外泊は中止…。


その後…いつも明る過ぎるほどのMさんがメソメソしていた。


廊下で会ってもしょんぼりしていて 

「ねぇ、外泊…またできるかしら…」って話しかけてきた。


「Mさん、何も悪くないから~先生からご主人に話してもらって、ご主人がちゃんとわかってくれたら外泊できるよ~大丈夫!」 


「本当?本当?」と何度も確認するMさん…。顔がドンドン歪んできて泣き出してしまった。

私に抱きついて泣いていた。

大きな体のおばあちゃん…。背中をさすってあげて「大丈夫だから!心配しなくて大丈夫だから~!」って励ました。

「でもね、あんまりメソメソしてたら先生も心配になって外泊させられなくなってしまうよ…。元気にしてたらまたすぐ行けると思う!」 

そう言ったら顔をあげて涙を拭いて「そうだね…そうだね…!」ってうなずいた。




小さな子どものように可愛く思えた。


しかし…亭主関白??にも程があるな~(`へ´)