お通夜の日。
今から帰るよと彼からLINE。


こんなに長い時間連絡をとらなかったのはいつぶりだろう。

一緒に暮らしていても、
同じ会社で働いていても、
毎日数回は連絡を取っている。
(午後からも頑張ろうねーとか、些細なLINE)


帰ってきた彼は泣き腫らした目をしてて。
気の利いた言葉は出てこないけど、
話を聞いて。

彼が、
「優子ちゃんがいてくれてよかった。
いなかったら川に身を投じてた(笑)」
って言ってくれた時に、
存在意義を感じて安心した。


親孝行できなかったと彼は言っていたけど、
すぐ近くではない実家に毎月1回は必ず帰って一緒にご飯を食べていた彼は、
それだけで十分親孝行をしていたと、
私は思う。
(コロナ以前の話)


私なんて、
一応毎月実家には帰るものの、
父に会う前に帰っている。

正直、
彼と同棲を始めてから父とどう接していいのかわからなくなっていて、
顔を合わせづらい。

もちろん、
一緒に食事をする時はこれまで通りを装ってはいるけれど。


親孝行。
しなきゃねーとは思いながら、
実際はなかなか難しい。