結局インターネットカフェに15時間。予想よりも進まなかったけれど、缶詰の成果はそれなりにあり。
帰り、仕入れで近くを通る、義理の弟(といっても年上だが)に乗せてもらって帰宅。
しかし、インターネット、というか検索サイトの力を実感。競合の調査など、文献を頼りに調べていたら数日から1週間かかるだろうが。
反面、同じ事を考えている人はいるもので、思いついてもすぐに競合が出てきてしまうので、ある程度アイデアをストックしていたとしても、検索して、先行者の優位性を確認してはボツにし、の繰り返しになってしまう。
こなせるサービスの量に限界があるようなものなら競合がいてもさほど問題ではないのだ。例えば、コンビニなんかは、ローソンの向かい側にローソンを作るような、いわゆるドミナント戦略が成立してしまう。
人が人にサービスしている以上、こなせる量に限界がある。だから、ほとんど同一のサービスであっても何社も何十社も並立して成り立つ。例えば、デザインなどは典型的な手仕事だから、多くの仕事量をこなそうと思ったらばデザイナーをたくさん雇うより仕方ない。看護婦なんかも同じ、機械での置き換えは難しい。
しかし、特にソフトウェアの世界というのはそうはいかない。ワープロソフトとしてワード以外を使っている人が何割いるだろうか? 有店舗商売でいう商圏とかエリアという概念が通用しない。地域でナンバーワンなることにさほど意味がないのだ。汎用ソフトに関しては混沌としているのはデファクトスタンダードが定まるまでであり、その後は寡占状態になる。
ソフトウェアというのは著作物に分類される。だから、書籍や音楽CDのように同じジャンルで複数の著者、アーティストが作品を作ってもなんら問題がない。しかし、今から新たに国語辞典を作りましょうとか、マガジンに匹敵するような漫画誌を作ろうったって簡単にはいかない。
参入障壁が高すぎる。新たに入り込みやすいものとしてはノウハウ本かビジネス書かといったところだろうか?
しかし、ソフトウェアを何年もずっと使い続けるようなものとは考えずに、書籍のように読み終わったらおしまい、とか、必要なときだけ使って、必要なくなったら使わないといった使い捨てがあってもいいな。と思うのだ。ある意味ゲームソフト的だが・・・。次回作とかバージョンアップとかを期待しないでもいい分野。
六法全書なら毎年改訂版を出してもらわないと困るが、例えば、「モデルになるには」という本が、毎年改定が必要かというといらない。ましてや、1000円~3000円で手に入るような本を読み終わって破棄することになったとしてももったいないとは思わない。
ソフトの世界だとどうか? 箱物のパッケージならば破棄するのはもったいないと思うかもしれないが、エクセルのマクロを例えば3000円で購入して陳腐化したから破棄します。というのがもったいないかというと決してそんなことはないわけで・・・。ましてや書籍の付録でついて来るようなソフトだったらなおさらだ。
話を、競合を調べて勝算がないものをボツにするという話に戻そう。それは具体的にどういうことだろうか?
・競合の数が多いから?
・競合の売り方がうまいから?
・競合の製品の品質が高いから?
・競合の製品の納品・稼動実績がかなわないから?
・競合の製品がお買い得な価格だから?
・競合が既に自分達が作ろうとしていた機能を全て実装していたから?
全部あてはまるんだけど、目に見えない「常識」という足枷を外してみると、なんか逆手に取れそうな。ソフトウェアは著作物であり、本来個性的なものなのだから、一番大切なのは内容が自分達にマッチしているかどうかであって、実績ってそんなに重要だろうか?
洋服を「誰々が使っています」という実績で選ぶだろうか? ほとんどの人は試着して選ぶ。
価格は? 合わないものはいくら価格が安くても買わない。例えば、真っ赤なスーツを新人が着るだろうか? 出会い系のビデオチャットシステムをビジネスで使うだろうか?
品質、品質が高いかどうかは本当は使ってみないと分からない。品質が高いように「見えているだけだ」。競合の数が多い? それだけマーケットがあるということだ。 売り方がうまい?
だったら真似すればいい。
一番ネックなのが、「競合が既に自分達が作ろうとしていた機能を全て実装していたから」という場合だ。「こんなのないだろう」と思って競合を調べているのに、すでに他の会社が全ての問題を解決していたらば作る理由を失ってしまう。新たな価値が生み出せないのであれば、価格を下げるしか対抗手段がない。同じものを作って売り方で差別化するならば、作らないで代理店をさせてもらえばいいではないか。シェアをひっくり返すならば、マイクロソフトがIEでNetscapeのシェアを奪ったときのように、「無料配布」が究極の手段になってしまう。
競合の調査で、一旦、行き詰っても、新たな価値を生み出す、新機能のアイデアや新たな発想、切り口が出てくるならば、勝算はあるかもしれない。でも思い浮かばなければ勝算を感じない。
すでに強力な販売力、企業ブランドを持っていれば機能主体の「勝算」の判断ではなくて、別の方法で考えてゆけると思うのだが。販売力もまた会社の機能の一つなわけで、そこで自信を持てるような新戦略が出てこないのであればやはり、「勝算」があるとはいえない。
私にはありがちな敏腕経営者にあるようなもの何もない。強烈な個性、人並みはずれた集中力、ガキ大将的なリーダーシップ、好きなものにのめり込む力、学生時代・サラリーマン時代の成功体験、何もない。すべてその反対である。
一匹羊、低学歴、集中力なし、好きなものはあるがそれほどのめり込まない。平々凡々といっていい。そんな私がとれる戦略は何かと考えると。
「愚直に情報収集し、真面目に勉強し、負けない戦いをする」ことではないだろうか。
事業計画を書き始めて、自分の平凡さ、アイデアの貧弱さに愕然とする一方で、そんなことを考えた。