「さあ皆で立ち上がれ」 だとか
「あの星のように輝く世界」  だとか
「風を切って走れ」  だとか

とかいうような、歌詞には惹かれない。

そんな前向きな曲を聴いて、その曲に自分のメンタルが追いつかない事に気が付くと余計に疲れるから。ってのもある。

そして自分の捻くれた感性の中では、この手の歌はとても薄っぺらい感じがしてしょうがない。

かといって、暗い曲で暗い詩ってのも好きではない。

自分にとっての名曲音譜

強く儚いものたち(作詩 Cocco)

そうよ飛び魚のアーチをくぐって
宝島が見える頃
何も失わずに
同じでいられると思う?

きっと飛び魚のアーチをくぐって
宝島についた頃
あなたのお姫様は
誰かと腰を振ってるわ~。

人は強いものよ。
そして儚いもの。


昔よくこのようなマイナス思考的で自虐的な曲ばかりを選んで友達と一緒にカラオケで歌いあげたものだ。なぜか物凄くスッキリした。


前向きソングなんかより、やたらと心の健康に良いと思った。


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自分がどれだけ変態的マイナスメンタルか。ってのが丸わかりでありますな。
(巻添えを食らって一緒に楽しんでくれた友人達よありがとう。)

そんなしょぼい捻れた感性の中でスケートと巡り合った。そしてそのしょぼい感性だらけの人間に別の新しい刺激を吹き込んでくれた。

でもそのうちハマリすぎると、やっと自分なりに目覚めた新しい感性を今度はウンチクが邪魔をするようになった。

スピンの回転数は足りているか
ジャンプの回転不足は大丈夫か
演技の繋ぎは濃いのか
加点は
ジャッジ傾向は
政治は

そういう事を考えすぎてしまうのが、最近イヤになってしまうことがある。

なのでちょっとの間離れてみたいと思った。

ちょうど四大陸前にGBにハマリ、四六時中見て、ただひたすら楽しくてにひひ


そして良い具合に頭が空っぽになったと思っていたら、
本当に空っぽになってしまったのか?

そのせいなのかどうなのか?

「月光」に何も感じなかった。



感動すると何度も再生したくなるのだけど、今回はなぜかしばらく再生する気が起きなかった。
自分の脆く危うい感性センサーが壊れたのか?

おそるおそる無理矢理リピートした。

「よく見ると思ったよりいろいろとあるじゃんか。」

ん・・でも何かやっぱり足りない。
当たり前といえば当たり前だ。出来たてホヤホヤだし・・。
道化師にのようにまた化けるかもしれないし・・。

今いろいろ言うの止めとこ・・。

てな感じでブログを書く手が動かずじまいだったのだけど、

Dタカハシには、元の振付以上の何か、単なる音ハメ以上の何かを求めているから
ついつい自分の目も知らない間に厳しくなっているってのもあるかもしれない。

「ピアノ曲」と聞いて自分が求めていたものは、

鍵盤の上を駆け抜けるような軽やかなステップを刻み、そして上半身は音ハメというよりもむしろ自ら音を造りあげているかのように艶やかに舞うDタカハシなのだ。

きっともしかしたら、ジャッジも同じ目線なのではないかな。

今回と同じような演技を他の選手がやったら良プロ認定だったかもしれないし。

選手個々によって求める基準が違うのならば、
優れた選手になればなるほど、その実力よりも実際の評価は辛くなりがちになるのではないのか?

ジャッジが手放しで感動出来るくらいの出来ならば、それこそPCSは跳ね上がるが、
期待値以下のものだった場合点数が余計に辛めになる場合があるのではないのか?

現役で長く続ければ続けるほど、優れた表現者であればあるほど、期待されればされるほど
少しでも期待にそぐわなかった時、そこに提示される点数に矛盾が生じるような・・。

最近のDタカハシのPCSの大幅な乱高下を考えるとそんな気がしてきた。

だってさ、他トップ選手は一度上がったものが急に下がったりしないでしょ。
ちょっとやそっと出来が悪くても。

ということで、話が随分と脱線してしまったけど、

自分の感性が空っぽになったのか、捻じ曲がったのか、空っぽになりきれないから感想が辛めになってしまうのかは結局謎のままなのでありました。



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