自分が、スケートにはまったきっかけは、前出のとおりイリーナ・スルツカヤの世界選手権だったんだけど、追って見て行くうちにフィギュアスケート特有の危うさから目が離せなくなってしまった。

スポーツは、「心技体」が充実していないと良い結果が出せないのだけど、スケートは特に「心」の部分の占める割合が大きくて、観戦していても手に汗握る本当に刺激的なスポーツ。

そしてその「心」の部分が選手の表情に表れ個性となって現われる。

それにスケーターってあまり優等生的な選手が少ない。

優等生的な選手っていうと、自分の場合

石川遼選手や宮里藍選手みたいのを差すのだけど、
インタビューの受け答えにソツが無い。特に宮里選手なんかは、どんなに惨敗しようとそれを包み隠しし、まるで何事も無かったかのように、坦々と返答する。

本人が悪いわけでは無いのだけど、「つまんねえええ。」となる。

対するスケーター。

長島的発言を真面目にする浅田選手。ファンに突っ込まれるような発言を繰り返す安藤選手。
一番優等生的な発言をしていた中野選手でさえも、納得のいかない点数が出るとすぐ顔に出て「ぷいっ」となる。大好きだこういうの。

男子となると、これがまた普段でも面白そうな選手が多い。

自分が自分らしくあるため、自分を貫き通そうとしながら、結構ジャッジを気にするジョニーだったり、男女問わずベタベタするステファンだったり。実力者でありながら、大きな試合では氷上に立つと眉毛が八の字になり不安気な顔になるジェレミー。正直すぎる問題発言者、パトリック。

どの選手も物凄く人間的。

羽生選手は、スケーターには珍しく優等生的かな?と思って見ていたんだけど、四大陸の時の座り込みフィニッシュには萌えた。可愛いかったよねえ。
でも、羽生選手には、北島康介選手やイチロー選手が持つ強さがあるような気がして、これからが楽しみだ。

面白い男といえば、Dタカハシ。

ある番組の動画で、大学入学したての頃、当時で見てもあまりオシャレとは言いがたい(急に色気づいた中学生みたいな)服装と髪型。その上に帽子をかぶっていて、長光コーチに挨拶するから帽子取りなさい。とか言われて、「髪型があああ。髪型があああ。」とかいってた情けなく、弱弱しい姿。あれは本当に衝撃的だったね。あれはアスリートカテゴリーではなく、一般人だと思って見ていてもかなり引いた。(そん時の動画をもう一回みたいんだけど、探せない!)

自分が高橋選手を知ったのは2005スケートアメリカ。世間では「イケメン」として注目を集め始めてた時だったから尚更。あの情けない男が、このセクシー演技かよっ。

そんな男が
日本のエースになり、世界王者にまでなった。
違った意味でのサクセスストーリーを見せてもらった。

今シーズンは、そん時の危うさがチラホラ見え隠れしたシーズンだった。
北島康介選手やイチロー選手のような、絶対的な精神的強さは無かったかなあ。
でもそんな危ういところが、目が離せなくなる理由でもあるんだ。Dタカハシに限らずね。

危うい競技と危うい選手たち。やっぱりスケートは面白い。

人気ブログランキングへ