「 すべてといちぶ 」
あなたを応援する詩
平成30年3月5日
詩 : 末松 努
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「すべて」なんだ
わたしが悪い
わたしが一番
そこに「だけ」が加わり
いつしか世界は
わたしが「すべて」になりゆく
わたしだけいれば
わたしだけいなければ
「すべて」がうまくいくのに
周りが、想像できず
周りを、想像できず
孤立する営みの
うつくしきかなしみと
みにくきよろこび
「すべて」のなかの一部でしかないものが
「すべて」になってしまう
自らの背中を常に見ることのできないわたしたちは
ときに鏡を使い背筋を映すことで確かめねばならぬ
「すべて」はそう伝えているのかもしれない
見えているようで見えていない
わたしたちの目
「すべて」という
永遠の未知の軽妙な悪戯に
わたしたちはしばしば嵌められてしまうようだ