教育・科学・文化の発展と推進を目的とした国際連合教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の外郭団体である国際演劇協会(International Theatre Institute:ITI)が制定。英語表記は「World Theatre Day」。

World Theatre Day

1954年(昭和29年)、ITIがフランスの首都パリのサラ・ベルナール劇場(現:パリ市民劇場)で、国際的な演劇フェスティバルの先駆けである「シアター・オブ・ネイションズ」(Theatre of Nations、諸国民演劇祭)を開催した。以降、歌舞伎や京劇、ベルリナー・アンサンブルやモスクワ芸術座など、世界各国の演劇を紹介してきた。

1961年(昭和36年)、オーストリアの首都ウィーンで行われたITI総会で、ITIフィンランド・センターから「世界の舞台人が舞台芸術への思いを共有する日を」という提案があり、「世界演劇の日」の制定が決まった。

翌1962年(昭和37年)、パリで開幕された「シアター・オブ・ネイションズ」の初日であった3月27日に「世界演劇の日」の第1回イベントが行われ、初めてのメッセージが発信された。

以来、この日は世界の国々が舞台芸術を通して平和を願う日とし、この日の前後に記念イベントが開催される。そのイベントの一つに世界の演劇人に向けたメッセージの発信があり、著名な演劇人が演劇や平和の文化をテーマとするメッセージを発表している。

最初の年であった1962年にはフランスの詩人・小説家・劇作家のジャン・コクトーがメッセージを書いており、以降はアメリカの劇作家アーサー・ミラー(1963年)、フランスの俳優・演出家のジャン=ルイ・バロー(1964年)、イギリスの俳優ローレンス・オリヴィエ(1964年)、ベルリナー・アンサンブルの創立者である東ドイツの女優ヘレーネ・ヴァイゲル(1967年)、フランスの俳優イザベル・ユペール(2017年)などがメッセージを発表している。

 

 

 

     

 

「JA全農とちぎ」に事務局を置く「栃木いちご消費宣伝事業委員会」が制定。

日付はイチゴの流通の多い1月から3月の中の「と(10)ちぎのいちご(15)」を10+15=25とした25日をそれぞれ記念日としたもので、1月25日・2月25日・3月25日の3日間。

栃木県は1968年(昭和43年)からイチゴの生産量日本一を誇る。「とちおとめ」「スカイベリー」など美味しい栃木のイチゴをより多くの人に知ってもらい、食べてもらうことが目的。記念日は2018年(平成30年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。

栃木県のイチゴ

栃木のイチゴについて

栃木県は、県央部から南部に肥沃な関東平野が広がり、日光や那須を源とするきれいな水が流れる自然豊かな土地である。そんな風土に加え、冬の日照時間が長く、昼と夜の寒暖差が大きいという気候特色は、イチゴの栽培に適している。

太陽の光を最大限に利用したビニールハウス栽培で、低めの温度を保ちながらゆっくり成熟させることで、甘くて美味しいイチゴが作られている。

2017年(平成29年)に栃木県はイチゴの生産量が50年連続日本一となり、栃木は名実ともに「いちご王国」となった。

これを契機として、栃木県のブランド価値向上と県産イチゴの更なる発展を図るため、2018年に栃木県は1月15日を「いちご王国・栃木の日」として宣言している。

 

     

 

1927年(昭和2年)に開催された日本電気協会の総会で制定。

1878年(明治11年)のこの日、工部省電信局は万国電信連合に加盟する準備として、東京・銀座木挽町に中央電信局を開設した。そして、同日にその開局祝賀会が東京・虎ノ門の工部大学校(現:東京大学工学部)の講堂で開催された。

工部大学校
工部大学校

この日、会場に電気灯を使用するよう、工部卿・伊藤博文から特に命ぜられていたイギリス人の工部大学校ウィリアム・エアトン教授は、グローブ電池50個を用いて、講堂の天井に設置されたアーク灯を点灯するため、自ら難しい調整に当たっていた。

そして、エアトン教授の合図とともに50個のアーク灯が点灯された。目もくらむような青白い光がほとばしり、講堂をくまなく照らし出した。その場にいた来賓たちは「不夜城に遊ぶ思い」と驚嘆の声を上げたという。これが日本で初めて点灯された電灯であった。

翌1879年(明治12年)には、アメリカの発明家トーマス・エジソンが白熱電球を実用的に改良し、日本にも輸入された。1886年(明治19年)には、日本初の電気事業者として東京電灯会社(現:東京電力)が開業し、電灯に動力にと、電気の時代が幕を開けた。

記念日は、日本で初めて電灯が灯されたことと日本における電気事業の発祥を記念したものであり、先駆者の偉業を称えるとともに、今後の新たな発展を誓う日とされている。この日を中心に、全国各地で日本電気協会と各支部により祝賀式典や功労者表彰、講演会などの記念行事が開催されている。

電気記念日

電気記念日のシンボルマークは、1968年(昭和43年)に同協会が公募して決めたもので、手のひらで光をかこむ形と、電球の形の両方をイメージしたものである。