2024年(令和6年)1月1日16時10分 突然のM7.6の能登半島地震が発生しました

震源地はその4分前の余震と言えるM5.7の珠洲市の震源地から西に10kmほどずれていました

その後の震源はどんどん西にズレていき,輪島市から,さらにその西方の日本海にまで移動しています

 

それまでの地震で弱った家屋が,輪島付近の地震でも倒れ,200棟を超える大火災に進展し,輪島朝市で有名な 河井町 を焼き尽くしたのは1月2日でした.日本海に突き出た能登半島先端は風が強く気温以上に寒い地域で,エアコンでは暖房が不足するために,各家庭には灯油の100Lクラスのタンクを持っていますので,火災はタンクの爆発音を繰り返しながら急速に拡大していったのではないでしょうか.

 

この震源地の動きは2007年の地震と同じような能登半島を北東から南西に貫く断層を移動するという,熊本地震の約10倍のエネルギーを有する大震災を引き起こしました.4000年に一度の能登北端の4mを超える隆起を起こす地震ですので,2007年の地震も今回の余震といえるのかもしれません.

 

地下深くで温められた熱水が移動しながら,この断層を滑りやすくしたという説(産経新聞HP).

かつてない能登半島の地震は新たな歴史の1ページを作ったといえます.

 

産総研の現地調査では能登半島の海岸が輪島で約4m隆起し,国土地理院の調査では珠洲でも2m隆起して,能登半島が作られた数千年前と同じような地殻変動で,能登半島の北端の海岸線沿い全体が海岸線ごとに上昇したとのことです.

日本史上類を見ない恐ろしいほどの隆起です.ニュース報道から目が話せません.

 

群発する震源の最西南端には,志賀原発が建っています.敷地内に断層が走っていることで何度も調査がなされてきましたが,半年ほど前には,2つある原子炉の1つは,原子炉直下には活断層はないとのことで再稼働にGOサインが出たばかりでしたが,今回の地震で敷地内(物資の物揚場)に35cmの段差ができる地盤沈下やひび割れ,3mの津波(防波堤の4mは超えなかった)が生じました.外部から電力を供給する変圧器が故障し,大量の油が流出し,3週間経過しても修理できません.この油に引火すると大火災となったのでしょうか?

 

 

追伸

地震が落ち着いてきたかと思っていたら,2024年1月9日(火)17時59分には,これまでの震源地の最北東端の佐渡付近でM6.0の地震が発生しました.新潟県長岡市で最大震度5弱を観測。M6以上の地震は8日ぶりですが,柏崎刈羽原発のかなり近くです.