長崎という県は、毎年、話題になる場所が違う。あっちこっちで、あらゆるネタで話題になる。だから面白いし、極めつくせない。





波佐見出身のPONDLOWなるイケメンバンドが、リンガーハットのCMソングに選ばれるなど、爆走中。なにからなにまで、波佐見はいま、元気であるとしかいいようがない。




陶器で覆われている!細かくオシャレである。突貫でつくったおしゃれさとは違う、歴史を感じるセンスが、そこにあった。そもそも橋の上にこんなに大きな陶器の壺、、本来なら、お手を触れるなレベルの大作が、町の小さな橋桁に、図太く当たり前のように居座っている。地震の恐怖がない街ならではだ。

長崎といえばこれ!!っていう強力なコンテンツがないって言われやすいが、世界遺産さえ生まれれば、もはや、長崎には来たもん勝ち、どの街でも味わいきれない魅力に触れ、見切れずに帰ることができるんたと思う。だから、また来ないと、と思わせる。
そんな長崎の新しい魅力をかんじるべく、この年始に、波佐見町にいってきた。
長崎県というより、佐賀県に近く、車で30分も走れば嬉野温泉や、図書館で話題の武雄に入ることができる。とはいえ長崎県。無論、ハウステンボスや佐世保市ともすぐの距離である。
地の利がありそうなこの街も、これまでは、どうやら不遇の時代を駆け抜けてきたらしい。高速道路は、川棚を通るが波佐見には通らない。(追記:波佐見有田というインターチェンジがあると、訂正します!)ジェイアールだって川棚も三河内も小さい駅があるが、波佐見には駅がない。波佐見という名前から、ちょっぴり波でも見える美しい海岸があるかと思いきや、大きく望みを断ち切る風景がそこに広がる。
特にお隣の川棚町とは、涙なしには語れない争いがあったようで、波佐見町出身者からすると、波佐見・川棚戦争は、もはや絶対に負けられない戦いがそこにある、といった様相だった。(争いの内容は、コンビニの数とか、そういうところから始まる)
決定的に川棚にうちのめされたのが、平成の大合併のときで、財政難を理由に波佐見は川棚との合併を断られてしまったらしい。これがいまも町民の心に大きく残り、波佐見・川棚戦争には終わりが見えない。
波佐見といえば、焼物で有名だが、有田焼の方が全国的に有名。これも知られていないが、もはや有田焼も波佐見焼も、中身はさして変わらない。なのに、なぜか有田焼の方が有名なのである。もはや、波佐見でつくられた焼物さえも、有田焼の名前で売り出した方が売れると、名前を変えて売り出されることもあったそうだ。有田焼のOEM工場、波佐見といったところである。偽装表示といえば、そうだが、もはや区別がつかないのだから、偽装もなにも非難のしようがない。

いまいち陽の目をみてこなかった波佐見が、Discover Japanという雑誌に、いま熱い、とっておきの九州!と紹介されたのは、去年の春だった。
いま、波佐見の時代が訪れようとしている。流行の発信地・渋谷の最新百貨店、渋谷ヒカリエにも、HASAMIと書かれたマグカップが堂々と並び始めている。

グッドデザイン賞を受賞して話題になったしょうゆ差しも、この波佐見の白山陶器である。

さらに、先日知り合った波佐見の民は、そのイメージとはかけ離れた、レキュムというブランドを立ち上げたと。これが洒落ている。僕も早速愛用している。これが蕎麦猪口というから、驚きだ。

陶器だけではない。

これはどうしたことか。
波佐見に風が吹き始めている。川棚でもなく、有田でもなく、波佐見に世が行きたいと言い始めている。波佐見のパワーを知りに、旅をした。

まず連れて行かれたのが、やきもの公園と言う名の公園だ。ここがとても楽しい。眺めがよく、まるで遺跡めぐりのような感覚におちいる。
横に陶芸の館がある。ここの二階にげんさんと呼ばれる師がいる。必ず会うとよい。その動きに言葉を失う。

並んでいる陶器も、いわゆる波佐見焼のイメージを大きく覆してくる。

洒落ている。しゃれまくっている。
2万人もみたない、西の果ての小さな焼き物の街が、焼き物を中心に洒落まくっているのである。
洒落た焼き物をつくる、その街並みは

窯があるから、レンガ造りのえんとつが林立する。陶器とレンガ造りで覆われ、窯元が密集して、あちこちでいろんな陶器を見放題だ。
さらに、

昔の窯元跡を活用したリノベーションエリアがあり、雑貨や、陶器や、コーヒーや、とにかく、オシャレということばに必要な要素を、ぎゅっと押し込めた場所がしっかり整っているのである。
ここにいるだけで、オシャレ番長をきどれるんじゃないかと勘違いするほど、波佐見は洒落ていた。
写真のアップの限界が10枚というから泣か泣く断念するしかないが、さらに、棚田100選に選ばれた鬼木の棚田、おいしいケーキ屋さんまで、旅に必要な要素はしっかり整っている。
そして、嬉野温泉にでも入ってゆっくりすればパーフェクトな旅行になる。夜は星空が絶景だ。
波佐見は、観光地として、ポテンシャルを爆発させる寸前のところまできていた。長崎の代表観光地として、恐ろしく十分だった。
ハウステンボスに行ったら、必ず立ち寄って欲しい場所だ。
波佐見の人たちの波佐見アイデンティティも素晴らしく、決して大きくない街に、コミュニティ放送局があって、全国ネットと同じようにテレビで波佐見の日々の出来事を知れるのもスゴい。
土地の力と、そこから文化を生み出す力が合わさって、これからもっと輝き出す街であるように感じた。

















