林道「境ノ沢線」  林道「釜ヶ沢線」~「椎の郷TP」 

 
2021年06月12日(土)

場所:天竜区横川地区

移動:自動車、徒歩

ドリンク:ローソン天竜山東店、県道63号沿いの自販機

トイレ:ローソン天竜山東店が最後


キー・ワード(順不同) 林道「境ノ沢線」、林道「釜ヶ沢線」、椎の郷トライアルパーク、境ノ沢、県道283号未成線、市道「天竜境ノ沢線」

 国道362号沿いの道の駅「いっぷく処横川」の約1km手前に「横川」を渡る橋がある。
 橋を渡ると「椎の郷トライアルパーク」があるのはオフ二輪野郎ならご存じの通り。

 「椎の郷TP」北側には地主さんの家が1軒あり、その横を「境ノ沢」が流れている。
 「境ノ沢」沿いには林道があり、これは林道「釜ヶ沢線」に接続している。

 これが林道「境ノ沢線」(以下本線)となる。
 本線は県道283号(未成線)を山中の鞍部の未成部分で横切っている。
 
●林道「境ノ沢線」
起点:市道「天竜境ノ沢線」直結接続(無銘橋)
終点:林道「釜ヶ沢線」分岐接続
延長:約1300m
備考:全線ダート、沢沿いはTPコース兼用、一部悪路

●林道「釜ヶ沢線」
起点:県道283号未成部分分岐接続
終点:市道「天竜上百古里大平線」分岐接続
延長:約3500m (本日利用分約600m)
備考:全線ダート、規制なし、作業道分岐あり
●本日の徒歩距離:約4000m



 

 本線起点は国道362号側となる。
 国道沿いの川は「横川」で、「椎の郷TP」に入るには「栄橋」を渡る。
 左手に民家があり、そこまでの短い距離が市道「天竜境ノ沢線」となる。
 林道「境ノ沢線」のごく一部を市道に格上げした事は想像に難くない。
 民家側へ入るには「境ノ沢」に架かる無銘のコンクリ小橋を渡る。
 小橋を渡って「境ノ沢」右岸沿いを遡上していくのが本線林道となる。

 実は起点側には駐車余地がない。「椎の郷TP」の利用者ではないからだ。
 国道沿いの道の駅とは約1km離れており、路肩に歩道が無いので徒歩では危険だ。

 今回は本線終点側の、幻の県道283号の未成部分に駐車した。
 本線を終点側から探訪してみましょう。

 先ずは国道362号から県道63号へ入る。
 道なりで県道283号への分岐に出る。幅員と路肩の広い場所(●印)。

 県道63号と未成県道283号との分岐(
●印

〈上段〉
◆手前から来た。左手に県道283号の未成部分に入る分岐がある。
◆集落に近く、県道の幅員は広い。左手法面はモルタル吹付工。
◆右手路肩は旧道部分で、広い駐車余地になっている。
◆県道63号を奥へ行くと「将軍杉」に出る。そこまで行ったら行き過ぎ。
〈下段〉
◆県道63号から県道283号を見ている。白丸の位置に”通行不可”の立看がある。
◆この先に県道283号の未成部分があるが、県道自体は磐田市から来ている。
◆つまり、磐田市→磐田・浜松市境の峠→将軍杉→県道63号と共有→この分岐となる。

 県道63号を左折して県道283号へ入る。
 未成県道283号全線は厳冬期に歩いてみたいが、今回は自動車で進む。

 県道283号のヘキサの様子

◆手前から来た。県道分岐から約550mがアスファルト舗装となる。
◆標識柱は無いが、ガードレールの袖にヘキサシールが貼ってある。

 県道分岐から約550mで舗装が終わるので、そこへ駐車する(A地点)。

 県道283号の舗装の終わり部分(A地点)


◆手前から来た。県道は縁切りグレーチングからダートとなる。
◆県道の名残のブロック積み擁壁が左側法面に続く。
◆奥の暗い部分に林道「釜ヶ沢線」への分岐がある。
◆正面のピークは地形図244m尾根コブの南端となる。
◆県道未成線は尾根コブの左側を、林道「釜ヶ沢線」は右側を巻いている。

 では、徒歩にて参りましょう。
 県道の未成部分の状況が不明なので、少しドキドキする(いや、歳だよ)。

 縦の浸食溝のあるダート道を進む。
 2分20秒、約160mで林道「釜ヶ沢線」との分岐に出る(B分岐)。

 県道283号と林道「釜ヶ沢線」起点との分岐(B分岐)


〈上段〉
◆手前から来て分岐。右は林道「釜ヶ沢線」で、白丸の位置に名称看板がある。
◆直進が県道283号。今回は往路で県道283号の未成部分を訪ねてみる。
◆未成部分の歩道末端の接続場所は知っている。復路は右から出てくる。
〈l下段〉
◆分岐から県道283号を見ている。左側は小さな沢になっている。

 直進して県道のダートを進む。
 道の右側に縦の浸食溝(深さ約30cm)が続く。

 左は沢だから、軽自動車でも車幅ギリギリ。
 1分25秒、約90mで県道の車道は行き止まりとなる(C地点)。

 県道283号の車道部分の行止り地点(C地点)


〈上段〉
◆手前から来た。転回用に少し丸めた行止りとなる。奥は沢となる。
◆右手法面はブロック積み擁壁工。未成でもさすがは県道。
◆草が生えているのは見える部分だけで、奥へ入れば歩道がある。
〈下段〉
◆奥の沢沿いの歩道の様子で、一段低い。白丸の位置にバイクのタイヤ痕がある。
◆歩道は明瞭。シカではない野生動物のでかいウンチが落ちている。

 歩道を進んでみる。県道283号の未成部分となる。
 見える距離に歩道路盤を横切る深い浸食があり、その先にももう一つある。
 倒木もあるので、バイクでは無理だ。

 県道未成部分の歩道の浸食溝の様子(2番目はD地点)


〈上段:最初の溝〉
◆行止りから約20mの所で振り返りショット。溝の幅は約60cm、深さは約1m。
◆画像の左側が山側になるが、木の根でバイクでは通れそうで通れない。
〈下段:D地点、2番目の溝と倒木〉
◆行止りから1分10秒、約90mの所(D地点)。大きな浸食と倒木がある。
◆点線が主歩道だが、浸食は飛び越せない。山側は土崖斜面で歩いても渡れない。
◆左から巻いてくる実線の脇道があり、徒歩は少し戻って脇道に入れば良い。
◆画像の一番左側は水のある小さな沢となる。

 この先、歩道は良好(普通の山道)となる。
 地形図244mコブの真西から北側にある鞍部に向けて登って行く。
 この山は人跡未踏ではない。
 沢と歩道の間の狭い土地に、石積みの段々畑の名残が数段ある。
 一番上方には小さい溜池もある(D2地点)。

 歩道と沢の間の溜池の様子(D2地点)


◆左の奥から手前へ出てきて、振り返りショット。沢の源頭部に溜池がある。 
◆この溜池は、鞍部にある本線林道からも見える(ある事は知っていた)。

 溜池を左手にスルーする。
 池までの勾配は緩いが、最後に鞍部に向けて比高数mを登る。
 大きな浸食溝からゆっくり4分、約300mで鞍部に出る(E分岐)。
 本線出合となる。

 県道283号未成部分(歩道)と本線林道との出合い(E分岐)


〈上段〉
◆画像の右側から斜面の歩道を登って来た。鞍部に出て、振り返りショット。
◆鞍部には本線が通っており、ここで未成県道と交差する。
◆往路は手前へ進む。復路は左奥へ進んで林道「釜ヶ沢線」に出る。
◆画像中央が地形図244mコブの北端となる。
〈下段〉
◆鞍部から本線の起点方向を見ている。「椎の郷TP」まで約1300mだ。
◆鞍部には、画像左外に保安林の看板がある。

 鞍部より北側の地形図破線の未成部分の歩道は確認できない。

 沢沿いのヤブ漕ぎになるから、未成部分の探訪は諦める。

 本線を起点方向へ進む。
 左カーブで小さな尾根コブを巻くと完全に尾根に乗る(F地点)。

 本線が尾根に乗る(F地点)


◆手前から左側のコブを巻いてきた。この先、天空の尾根道となる。
◆左のコブ方向への点線の杣道がある。行先不明。

 天空の尾根道は以下の通り(FとGの間)

◆手前から奥へ少しずつ下って行く。尾根幅は3~6m程度で路面は大変良好。

 この尾根道を4分10秒、約320m進んだのち、尾根から離れる(G地点)。

 本線が尾根道から離れて「境ノ沢」へ向かう(G地点)


◆手前から来た。尾根は直進方向へ続くが、本線は左へ降りて行く。
◆画像右側に立入禁止の黄色いテープがぶら下がっている(機能していない)。
◆規制の方向が不明だが、この付近は「椎の郷TP」まで民有林だ。
◆左へ巻き終わるとトライアル用の細い脇道も左側にある。

 このカーブを曲がる事により、本線は西側へ降りて行く。
 降りてすぐ(30秒)で分岐に出る(H分岐)。

 尾根を降りた直後の分岐(H分岐)


◆手前から尾根を降りてきた。分岐は少し広く、本線は左へ降りる。
◆右への登りはF地点からの尾根先へ行けそうだが、トライアルコースのようだ。
◆この分岐までは林道「釜ヶ沢線」の分岐から四輪でも来られる。

 この先、「境ノ沢」へ向けて比高約50mを下る事になる。
 路面の程度はすごく悪い(HとJの間)。

 本線の悪路部分の様子(HとJの間)


〈上段・下段〉
◆旧態の鋼製横断溝が露出したり、渓間かと思うようなでかい石が転がっている。
◆山の岩質と本線の石質が合致しない。河原から持ってきたような丸い石も多い。

 下りの進行方向左手に「境ノ沢」の枯れ沢部分がある。
 そちらの沢の中の方が本線林道よりも程度が良い(笑。
 実際、沢の中をトライアルコースが迷走している。
 もちろん山側にも二輪の入出路が随所にある。

 徒歩でもシンドい悪路を5分、約260mで分岐に出る(J分岐)。

 本線の「境ノ沢」直近の分岐(J分岐)


〈上段〉
◆手前から下ってきて、「境ノ沢」直近となる。本線は右カーブ。
◆沢へ降りる左への分岐がある。
〈下段〉
◆分岐から見た、「境ノ沢」を横切るトライアルコースの一例。分岐が続く。

 トライアルコースの奥の方がどうなっているのか確かめる気力は無かった。
 
 本線のこの先は、「境ノ沢」の右岸沿いを下って行く。
 徐々に勾配が緩くなり、それに伴って路面の状況も良くなる。
 3分10秒、約280mで最後の分岐に出る(K分岐)。

 本線最後の(起点側からは最初の)分岐(K分岐)


◆手前から来て、分岐を左奥(直進)へ抜ける。路面の状態が良くなる。
◆山側へ登る道があり、作業道かトライアルコースなのか未確認。

 「椎の郷TP」からのオフバイクのエンジン音が聞こえる。
 倒木と一緒に持っていかれた路肩の修繕部分を抜ける。
 2分40秒、約180mで民家脇の無銘橋に出る(L分岐)。
 本線起点となる。

 本線起点となる民家脇の無銘橋(L分岐)


◆手前から来て、「境ノ沢」に架かる無銘のコンクリ小橋に出る。
◆右側には地主さんの民家があるので、分岐となっている。
◆小橋の向こう側が「椎の郷TP」の広場となる。

 小橋を渡って「椎の郷TP」の広場に出る(M地点)。

 「椎の郷TP」の広場と国道からの橋(M地点)


〈上段〉
◆国道362号から「椎の郷TP」へ入る「栄橋」。「横川」に架かっている。S51年度竣工。
◆この「栄橋」から民家の小橋までの短い距離が市道「天竜境ノ沢線」となる。
◆国道の白丸の位置に遠鉄の「境之沢」バス停がある。
〈下段〉
◆「椎の郷TP」の練習場の一部。本日は4人居て、2台が練習していた。

 本線はハイキングコースとしては負荷もあって面白い。
 トライアルコースと兼用のようだから、強くはお勧めしない。

 「椎の郷TP」には日陰が無いので暑い。写真だけ取って早々に退散。
 大汗かいて本線の悪路部分を登り返す。
 本線と未成県道が交差していたE地点の鞍部まで19分で戻る(E地点)。

 本線鞍部から見た林道「釜ヶ沢線」側の様子(E地点)


◆手前から鞍部へ戻って来た。復路は右側の歩道へ降りずに、本線を直進する。
◆画像の左側は小さな沢で、路面は良いが少し湿潤。

 直進して小さな沢沿いに緩く下る。
 1分10秒、約100mですぐに林道「釜ヶ沢線」と出合う(N分岐)。
 本線はここで終点となる。

 本線終点と林道「釜ヶ沢線」との出合い(N分岐)


〈上段〉
◆手前から来て、林道「釜ヶ沢線」と出合う。本線は終点となる。
◆林道「釜ヶ沢線」は、右が起点県道方向、左が終点市道方向となる。
〈下段〉
◆出合分岐から、本線の振り返りショット。駐車余地はない。看板もない。

 林道「釜ヶ沢線」を起点方向(出合いを右)へ進む。
 ガードレールもカーブミラーもある。
 起点に向けて緩い下りで楽ちん。ウグイスも鳴いている。
 7分半、約600mで県道出合いの起点分岐に出る(B分岐)。

 林道「釜ヶ沢線」起点と未成県道283号との出合い(B分岐)


〈上段〉
◆手前から出てきた。縁切り横断溝があるが水は流れていない。
◆往路は、未成県道を画像の右へ入って行った。
◆分岐は広くないが、軽なら1台は駐められる。
〈下段〉
◆県道出合いから林道「釜ヶ沢線」の振り返りショット。左側に名称看板。
◆右側は「釜ヶ沢」なのだろう。白丸の位置に沢を渡る管渠堤があるが廃道。

 未成県道を自動車へ戻る。
 2分10秒、約160mで県道の舗装部分まで無事に戻り着いた(A地点)

 未成県道283号の駐車した舗装の終わり部分(A地点)


◆手前から戻って来た。ほぼ平坦だが、どういうわけか縦の浸食溝がある。

 結局、県道283号の鞍部北側~道の駅北側までの未成部分は不明だった。
 地形図破線の歩道はもう無いと思われる。沢沿いだから条件も悪い。

 「椎の郷TP」への林道「境ノ沢線」は予想通り勾配部分が悪路だった。
 段差があるので、12~13インチの軽自動車では走破できない。
 二輪も10インチの原付では無理だ。
 尾根先(GかH)まで行って自然に浸るのが良いかと思います。

 おまけ 山側のトライアルコースの一例

 終わり。