前回、山羊座21~25度の話をしようと思ったら、一回で終わらなかった苦笑。
というわけで、今回は、山羊座の要素をとことんやる・やりすぎる、の、24度からです。
・山羊座24度 修道院に入る女
上に書いたように、24度は、そのサインの要素を、極端にまでとことんやる度数です。
ですが、山羊座というものは、とても興味深い流れになっているな、と、私は感じました。
今まで、「人間として現実社会を生きて、成果を出す」という、現実要素バリバリだった山羊座が、
なんと、精神要素バリバリの「修道院」に入る、ですって・・・!?
それだけ、
理想的な人間力というのは、
今まで培った現実性、現実社会での実行力や人を巻き込む力だけではなく、
修道院に行ってしまうくらいの、高い精神性をも備えているのだ、という話ですかね。
山羊座世界で、今まで培った、精神的要素を振り返ってみると、
・持続的に努力するタフさ、自己信頼感
・自己責任感
・誠実さ
・忠実さ、社会への献身心(貢献心)
・自分への高き誇り、いわゆる気高さ
があります。
これらを全て備えて、精神性を高めていくことで、
自分のため、
あるいは、自分の属する組織や社会のため、
そういったものを超えた、もっと大きな社会や、大いなる存在(宇宙など)のために、献身的に行動するようになる、という世界です。
これは私の経験ですが、
自分のやりたいこと、好きなことをやって、自己実現欲がある程度満たされたら、
神社に行くと、願い事は全く出てこず、
ただ、神様に感謝を伝えるだけになりましたし、
「これをやりたい」ではなく、
「どうぞ、私の資質を好きに使ってください」と、
大いなる神、宇宙に自分の役割を委ねる意識になってきたものです。
それが、この山羊座24度の世界なのでしょうかね。
山羊座23度、特に、15度までの世界では、
自分が勝ったり、成果を上げたりするには手段を厭わない、
時には他人を蹴落とす、
自分さえよければいい、
そういう意識のときもあったかもしれません。
ですが、この24度までくると、
そういった「自分さえよければ」という、利己的なだけの意識はなくなります。
「自分の成功欲、貢献欲を満たすために」という点では、利己的であるかもしれませんが、
それは、
「私たち」という「利他的」な要素と一体化するのです。
そして、神や宇宙のために、ということで、
ここら辺から、「次の世代のために、何を残すか」という「引継ぎ」的な要素も加わります。
修道院に行くということは、現実社会から少し離れるということで、
23度まででビジネスパーソンとしてやってきた山羊座が、
高い精神性を得て引退するかのような世界でもありますからね。
後は野となれ山となれ、
自分がいる間だけ組織が回っていればそれでいい、
この程度では、まだ利己的です。
今の職場は、こういう意識の人が多くて、げんなりです。
利他的ならば、
自分が去った後も、組織が健全に回り続け、成果を出し続けるために、
自分は何を残したり、引き継いだりしていけばいいか、
そういう意識で引継ぎをすることでしょう。
・山羊座25度 東洋の布を扱う商人
25度では、山羊座の成果の結晶を取り出すことになります。
それは「社会貢献する力」です。
社会貢献といっても、
社会で何かを提供する、という類のものに限らず、
人として生まれて、人たちの現実社会の中で、自分らしく生きる、
それだけで、社会貢献なのです。
算命学でいうと
「自身の自然を素直に発揮して、
大いなる自然の一部として生きる」、
占星術でいうと
「自身のネイタルチャートの資質を存分に発揮する」、
それだけでも、立派な、社会貢献なのです。
才能、資質は、自分を含めた誰かのために使うものでして、
ということは、使うだけで、立派な、社会貢献なのです。
そう、生きるとは、人間として生きるとは、
社会貢献することなのです。
何かの形で社会の一員となり、社会に何かをもたらすのが
人として自然体に生きていれば、「当たり前」「ごく自然」なのです。
だから、本来、「社会貢献欲」という「欲」があること自体が、何か不自然なことである、と私は思います。
そんな欲をもってしまうくらい、自身の無価値観でも、あるんですかね・・・。
社会貢献欲がある人たちに向けて、
社会貢献欲とか、人のために何かをやりたいとか、
そういう欲求があるならば、
周りだけを見て、それに合わせて応えようとするのではなく、
牡羊座~山羊座の24度までのステージの人生勉強をやってください、
私は、そういいたいですね。
まずは自身の生命力(牡羊座)、
自分の肉体や資質と向き合って成長していき、自分を豊かにする力(牡牛座)、
知的好奇心と知力(双子座)、
といった、「個人の力」をまずは鍛え、
その後、身近な人間関係の中でさらに個人の力を鍛え(蟹座~乙女座)、
それから、「周りを見る」天秤座~射手座の世界に行く、
これが、長いようでいて、実は真っ当なルートなのですよ、と。
社会貢献といっても
まずは自身の生命力から!
なのです。
そして、山羊座の24度で、
「大いなる宇宙、神のために」ともいえる、高い精神性や献身の心に至り、
それはまるで、光のような存在となった・・・
そこまで達して、利他的になってこそ、
真の「社会貢献」だ、ということなのでしょう。
そして、真の「社会貢献」、宇宙や神のため、という意識になると、
これまでは、自分が現実的に属する社会や組織のため、という意識だった、
いわば、ローカル意識であり、
それ以外の社会とかに意識が向いていなかった山羊座が、
いよいよ、異なる社会の要素をも認めて取り入れるようになります。
取り入れることで、さらに、自分の社会の要素と融合して発展させたり、
比較して、自分の社会にある良さに気づいたりします。
日本の文化の発展の仕方がまさにこれでして、
長い歴史の中、中国や、欧米の、色々な文化の要素を取り入れて、
それを真似してアレンジすることで、新たな、豊かな日本文化を生み出してきたものです。
中国から「漢字」を取り入れて、そこから「ひらがな」を生み出すのが、いい例です。
次の水瓶座の世界では、空間に囚われない広い視野を持つことになりますが、
この、山羊座の成果を結晶化する25度の時点で、
「今いる社会、組織」の枠を外し始めている、というお話ですね。
他にも、自分が出した成果などを、しっかりと、次に引き継ぐ形で残していく、という要素もあります。
成果は出して終わりではない、
これからの社会に残して、社会を豊かに発展させ続けてこそ、成果である、
そういうことが感じられますね。
ここら辺の、24~25度は、
23度までの「現役プレイヤー」を退き、
経営陣、幹部へと出世して、
組織のビジョンづくりとかに意識を向けるフェーズです。
それには、もっと広い社会のために、という、利他的な広い視点が必須であり、
また、よその組織、社会にも目を向けて、視野や世界を広げることも大事です。
1度の「純粋な山羊座のエネルギー」だったときに、
インディアンのリーダーという「リーダーシップ」からスタートした山羊座でしたが、
ここまで、社会人として成長していくことで、
広い視野をもつ、真のリーダーシップ力を得た、といえますね。