昨日の記事の続きです。

通変星別の、「自分を伸ばす家庭環境」、

今日は

「愛情深い家庭」では良さが出ない通変星についてです。


一言でまとめれば

甘やかされるとダメになる子
甘やかされると良さが出ない子

「何クソ!」で伸びる子

厳しくされて鍛えられるのが性に合う子

可愛い子には旅をさせよ

獅子は我が子を千尋の谷に落とす

あたりの世界観でしょうか。



ここら辺の世界を叩く・否定する人って、
昨日の記事に書いた通変星をお持ちの

「自分自身が、愛情深い環境で伸びるから
みんな同じく、愛情深い環境が大切だと思い込んでいる」
人だと思います。


子育てに限らず、教育や人間心理の一般論って、
財星(特に正財)+正官 ちょっと 
で、できていますので

一般論が「子供には愛情注いでなんぼ」になるのは、致し方ないことです。


でも、一般論が当てはまらない人もいるということもお忘れなく!


ということで、そんな、一風変わった世界のそれぞれを見てみましょう。


・比肩(貫索星)

これは、意外に感じた人もいるでしょうか!?


実は、比肩の良さが出るのは、

周り(親も含めて)に「あなたの好きにしなさい・好きにしていい」という環境が与えられたとき

ですが、これは、「親が子供を信頼して愛情ベースで見守る」というのではありません。

例えば、

親「勉強しなさい!」

比肩の子「はいはい…(でも、勉強嫌だからしない!)」

親「(この子は何言っても聞かないわね…
でも、仕方ないから放っておくわ)」

みたいな、

親の言うことが、自分の本心と違うからこそ
自分の本心に気づき、それを守ろうと行動することが許される環境

つまり放任主義系です。

親が、子に何も命令せず、のびのびと自由にやらせて見守る、という信頼と愛着の親子関係とはまた違います。


親が、子の意に反する指示を出すが
子が言うこと聞かず、親は諦めて放置、
という心が離れてる感のある親子関係です。

比肩、貫索星は「頑固、マイペース」とよく言われますが、

その発端意識は人に言われたとおりにしたくない→自分のペースを守るにあるのです。

「言われたとおりにしたくない」ので、信頼して何も言わず任されるのとは違います。

発端意識は、静かな反発です。


そして、「言われたとおりにしない」が許されることも大切ですので、

過干渉でも、そうでなくても、コントロールしすぎない(親の指示に従わなくても怒らない)親がベストです。

指示は出すけど、自身は仕事や趣味で忙しいから、あとは子供の好きにやってくれ、と放置する親がぴったりです。

※過干渉でベタベタくっつく親の方が「親らしい」親で、子を放置する親は「親らしくない」です



・偏官(車騎星)

三大お騒がせ星・その1。

偏官は、

競争環境、慌ただしい環境
闘争心を掻き立てる環境

がぴったりです。

これって、

「愛情深い家庭」のような、「親がいつでも子供をかわいがり甘やかす家庭」と真逆ですよね。

愛情深い穏やかな家庭では、闘争心の牙がもがれてしまい、逆効果なのです。


偏官にぴったりな家庭ナンバーワンは、

「兄弟姉妹が多く
食べ物や親の取り合いをしないと生きていけない家庭」

です!

例えば、私の父は、まさに「偏官」持ちでしたが、男三兄弟で、
「食事は、自分の食べたい分とったもん勝ち」
という育ち方でした
(だから、そのまま大人になり、
私や妹の分まで、大皿のおかずやデザートを取ってしまうことが多数…)

弱肉強食家庭がぴったりですね。


家庭内での競争がなければ、

スポーツなど、習い事で競争させる
(競争でなくても、スポーツは、よく官星のエネルギーが燃えるのでおススメです)

受験戦争に放り込む

あたりでもいいです。

闘争心やチャレンジ精神を刺激し続けましょう。


・偏印(龍高星)

三大お騒がせ星・その2。

偏印にぴったりなのは

普通の、愛情深い両親が家で揃う家庭ではない家庭です。

「偏った家庭」ですね。

親(片方でも両方でも)があまり家におらず
親の愛情が偏るか、親以外の人に育てられる

親と若くして死別・離別(親が家出ても、自分で家出てもいい)

親が単身赴任

など。

また、偏印持ちの子にぴったりなのは

自身の知的好奇心や
精神世界(心の世界)への探究心が
刺激される環境です。


まずは、「うちの家ってなんで普通の家庭と違うの?」から始まってもいいですし

いろんなことに「なぜ?」と疑問を持つよう刺激し

疑問に答えてあげたり、子供に考えさせたりする教育がぴったりです。


食神の子が、日々の出来事を親に話すように、

偏印の子は、親と知的会話をするのが似合っています。

クイズ本とか、クイズ番組とか見て頭を動かすもよし(私がそうでした)、

自由に小説など、物語の創作させるもよし

のんびりするのではなく
せわしなく頭を動かす環境がぴったりです

はたから見るとせわしなくても、本人は夢中で没頭していることでしょう。

黙っていても、頭の中にいろんなものが駆け巡っているのが偏印です。

頭に休息はあまり必要ないんです。


家族旅行でみんなのんびりする横で
一人で黙々と、ゲームやら読書やら妄想やらやってるのが偏印です。



・傷官(調舒星)

三大お騒がせ星・その3。

こちらも、偏印同様、

親と離別・死別などで、親の愛情不足

あるいは

家が経済的に苦しい

など、

愛でもお金でもそれ以外でもなんでも構いませんので

家庭環境に不満を持つ→反骨心や向上心が芽生え、前向きな行動の原動力へ

というスイッチを入れる環境がぴったりです。


逆に、なんでも恵まれてたら、原動力がわかず、傷官の良さが全く出ません

いや、そんな「一見恵まれる環境」ですら、何がしか不満を探して、さらに上を目指してしまうかもしれません…


他の通変星と違って、褒めすぎ、与えすぎは毒です。

とにかく不満のタネを探すので、褒め言葉などの受け取り下手になりがちです。


とはいえ、心は全通変星で一番デリケートですので、時には癒しも必要でしょう。

否定や不満だらけだと、心が傷つくだけで終わってしまいます。

多くの人が、「厳しい、不満だらけの環境」だけしか与えられずに癒しがなく、

その、心が傷つくだけの状態になりやすいからこそ、

傷官の扱いが難しく、お騒がせ星になっているのでしょうね。


時には、不完全な自分を受容しつつ

でも、自己否定することもヨシとして、それを向上心につなげる

これを両立できるよう、心を強く鍛える環境がベストでしょう。

普通の親御さんには、こんな環境を用意するのはなかなか難しいかもしれませんが…。


でも、傷官って

自己否定が過ぎて人生のどん底に落ちたときに
「何くそ!」と反骨向上心スイッチが入り

一気に傷官が輝き、人生好転する

そんなときにいいメンターに出会えたりもして、変われる

というところもありますし

それもまた人生の味わいですので

家庭環境が厳しいだけでも
親が役に立たなくても
どこかで一発逆転できる!

っていうのが「傷官」の魅力です。

※だから、傷官は「親などの人との縁が役に立たない」って、なってるのかも。

周りが役に立たないからこそ
それが不満→向上心の原動力へ。



傷官は、現実世界は苦手ですが、

偏官との組み合わせで
「現実の競争の中で、己の向上心が刺激される」
(例:スポーツも勉強も「成績」という、大変向上心が刺激されるものがありますよね)

とか、

「目に見える成果を高めたいという向上心」
(仕事の成果でも、モノの出来具合でも)
とか、

現実世界で向上心スイッチが押されると
職人・トッププレイヤーとして生き抜くことも可能です。


全通変星中、一番輝かせにくいかもしれませんが、
傷官の輝きは一級品ですドキドキ

傷官無くして、天才プレイヤーや天才職人なし、なのです!




以上、「普通の家庭環境」が合わない、4つの世界を挙げましたが、いかがだったでしょうか。


これは、家庭のみならず、学校や職場など、「自身を伸ばせる環境」全てに当てはまる話です。


なので、4つとも、

「心が楽に生きる」とは無縁で

「体が喜ぶ」「体の楽を選ぶ」と、心がしんどくなる…かもしれません。


でも、おおむね楽しいか、辛いという自覚すらない(特に比肩や偏印)レベルでしょう。


この4つの世界は、

暖かい家庭では
スイッチが入らない!!
だから、暖かい家庭が合わない!

っていう、それだけのことです。

比肩:自分を守る

偏官:闘争心、チャレンジ精神

偏印:知的好奇心、精神世界への探究心

傷官:不平不満→反骨・向上心

これらのスイッチは、穏やかな家庭ではなかなか入りませんよね。


逆に、穏やかな家庭が合うってことは、
穏やかな家庭で通変星スイッチが入るってことです。

例えば、財星なら、愛情スイッチですよね。


つまり、

自分の通変星のスイッチが入る環境がベスト!

です!