トナリのミカン　　

季節外れのお話になってしまいましたが・・・
隣家の鉢植えのみかんがたわわに実っていた時の話。

それが見るからにおいしそうで、気になって気になって・・・
だってほら、隣の芝生って言うじゃありませんか。
ずっと放置ですから、食べないのかと訊いてみると、
酸っぱくて美味しくないから誰も食べないと言うんです。

それじゃ私がコンポートにでもして持ってきましょうと、
味見をさせてもらったら、
酸味と甘味のバランスが最高、人生一の美味しさに感じたんです！

これなら、コンポートにするのは勿体ないと言うと、
そう言ってくれるならどうぞどうぞと、たくさん採ってくれました。

案の定、我が家では大好評。
食べる気がないなら残りも貰ってくるようにせがまれるほど・・・

その後、お隣のおばさまに美味しかったアピールをしてみましたが、
あの日の勢いはなくスルー。
きっと観賞用で、実がなくなっちゃったらそりゃあ寂しいものね。

それからしばらくして、私によくなついてくれてる小５のお孫さんに、
みかんはまだあるの？と聞かれ、
とっても美味しかったからぜんぶ食べちゃったと言うと、
ちょっと待っててと、一番大きなみかんを葉っぱ付きで一つ、
私にプレゼントしてくれました。

多分一つならいいよ、とでも言われたのでしょう！

でも残念なことに時期が遅くなってしまったせいか、
大きな大きなみかんは想像以上にスカスカで・・・
でもお孫さんの気持ちは十分伝わってきました。ありがとう。