学思行相まって良となす
「学んだことをよく考え、そして実行して、はじめて学んだという」細井平洲
昨日、PRISM4期研修生の実践発表会に参加してきました。
PRISM研修とは平成19年度からはじまった、自閉症スペクトラムを支援している社会人を
対象にした実践的な1年間の研修です。
僕自身も5期生としての研修が先日開始しました。
発表会の会場であるカトレア学園の最寄りの聚楽園駅前のロータリー付近にて
この記事の最初に書いた言葉に出会いました。
実践発表会で4期生の方たちの発表を見て感じたこと。
皆さんが日常の支援場面でのちょっとした実践をていねいに行ってみえる。
自分の行った支援が、うまくいった(ように見えた)としても、
その支援が本当に意味のあるものであったかちゃんと検証し、
修正を加えてまたさらに次への支援につなげていく。
僕自身、学校で「実践障害児教育」などで得た知識を活用して、
よく分からないままなんとなく実践して、なんとなくうまくいったような気がして、
なんとなく満足して「よっしゃ~」とはなったものの、さてそこからどうしよう。
という感じでなんとなく行き詰った感じになっていました。
昨日でその原因が分かりました。
・行う支援を何のためにするのかが自分の中で明確になっていないのに、雑誌の真似でなんとなく支援を開始している。
・支援を行う前のアセスメントをまったくといていほどやっていない。
・支援の記録をとらず、なんとなく支援の効果があったような気になっている。
・支援の結果を検証せずに惰性でその支援が続いていく、あるいは消滅する。
改めなくては。
発表会後の懇親会で早川先生がこんなことをおっしゃっていました。
「今日の発表に関して、みんな何もとびぬけた実践を行っているわけではない。
今自分が行っている支援は何のためにやっているかを明確にして、
日常の小さな実践を丁寧に行って、結果を検証して、次の支援につなげていく。」
「PRISM研修はすごいことをするわけではない、
自分で考えて実践する姿勢を一年の研修を通して身にてつけてもらう。
高校までの勉強のようにただ知識をたくわえるというものではなく、
たくわえた知識をもとに、自分で考えていかに実践に活かしていくかということ。」
僕はPRISM研修に参加すれば、ものすごい最新の知識が身について
現在自分が感じている行き詰まりをとっぱらてもらえると思っていました。
が、それはとんだ勘違いでした。
今行っている小さな実践のなかで、今まで意識してこなかったような
細かい部分を自分で検証できる視点を得ることで、
より自信を持って、より子どものためになる実践を
自分で考えて継続していくことができ、真の実践力を身につけることができる。
行き詰まりは知識のなさからくるのではなく、
深く考えずに支援を行うところからきている。
最近以前の自分より学ぶということに対してかなり消極的になっていましたが、
学ぶことの大切を思い出し、じわじわと学ぶ意欲が回復しつつあります。
この一年で、5期生のみなさんと共に学びあい、
そしてその学びの中から、自分で考えていく姿勢を身につけていきたいです。