中島河太郎の研究によると、金田一耕助は大正2年(1913年)に岩手県で生まれました。昭和6年に郷里の中学校を卒業後、上京し某私立大学に籍を置きます。昭和7年に、大学がつまらなく思えて渡米します。西部で皿洗いなどをしながら3年ほど放浪生活を送り、ふとした好奇心から麻薬の味を覚えて次第に深みに落ち込んでいきます。そのうちサンフランシスコで迷宮入りになりかけた奇妙な殺人事件を解決し名を上げます。たまたま同地にいた岡山の果樹園経営者の久保銀造から学資を得て、カレッジに3年通いました。その後、帰国した耕助は久保を訪ね、その資金により探偵事務所を開き、「本陣殺人事件」の解決を成し遂げます。しかし、戦争のため出征し、探偵としては何もできなくなります。復員した昭和21年10月、獄門島事件からいよいよ活躍するわけです。
- 本陣殺人事件/宝石 昭和21年4月号~12月号
- 獄門島/宝石 昭和22年1月号~昭和23年10月号
- 蝙蝠と蛞蝓/ロック 昭和22年9月号
- 黒猫(改題「黒猫亭事件」)/小説 昭和22年12月号
- 殺人鬼/りべらる 昭和22年12月号~昭和23年2月号
- 黒蘭姫/読物時事 昭和23年1月号~3月号
- 夜歩く/男女~大衆小説界 昭和23年2月号~11月号、昭和24年4月号~12月号
- 八つ墓村/新青年 昭和24年3月号~昭和25年3月号(中絶)、宝石 昭和25年11月号、昭和26年1月号
- 死仮面/物語 昭和24年5月号~12月号
- 犬神家の一族/キング 昭和25年1月号~昭和26年5月号
- 迷路の花嫁/講談倶楽部 昭和25年1月号~3月号
- 女怪/オール読物 昭和25年9月号
- 大迷宮/少年クラブ 昭和26年1月号~12月号
- 百日紅の下にて/改造 昭和26年1月号
- 仮面城の秘密(改題『仮面城』)/小学五年生 昭和26年4月号~昭和27年3月号
- 女王蜂/キング 昭和26年6月号~昭和27年5月号
- 皇帝の燭台(改題『黄金の指紋』)/少年少女譯海 昭和26年6月号~昭和27年8月号
- 鴉/オール読物 昭和26年7月号
- 悪魔が来りて笛を吹く/宝石 昭和26年11月号~昭和28年11月号
- 金色の魔術師/少年クラブ 昭和27年1月号~12月号
- 燈台島の怪/少年クラブ夏の増刊号 昭和27年8月
- 幽霊座/面白倶楽部 昭和27年11月号~12月号
- 湖泥/オール読物 昭和28年1月号
- 黄金の花びら/少年クラブ 昭和28年1月号~2月号
- 不死蝶/平凡 昭和28年6月号~11月号
- 生ける死仮面/講談倶楽部 昭和28年10月号
- 花園の悪魔/オール読物 昭和29年1月号
- 幽霊男/講談倶楽部 昭和29年1月号~10月号
- 堕ちたる天女/面白倶楽部 昭和29年6月号
- 病院横町の首縊りの家/宝石 昭和29年7月号(中絶)
- 蜃気楼島の情熱/オール読物 昭和29年9月号
- 妖獣(改題「睡れる花嫁」)/読切小説集 昭和29年11月号
- 三つ首塔/小説倶楽部 昭和30年1月号~12月号
- 吸血蛾/講談倶楽部 昭和30年1月号~12月号
- 首/宝石 昭和30年5月号
- 車井戸はなぜ軋る(読物春秋昭和24年1月号掲載の同名作を金田一耕助シリーズに改稿)/昭和30年5月 東京文芸社
- 廃園の鬼/オール読物 昭和30年6月号
- 毒の矢/オール読物 昭和31年1月号
- 蝋美人/講談倶楽部 昭和31年2月号
- 黒い翼/小説春秋 昭和31年2月号
- 死神の矢/面白倶楽部 昭和31年3月号
- 魔女の暦/小説倶楽部 昭和31年5月号
- 暗闇の中にひそむ猫(改題『暗闇の中の猫』)/オール小説 昭和31年6月号
- 黒衣の女(改題『夢の中の女』)/読切小説集 昭和31年7月号
- 迷路荘の怪人(改題『迷路荘の惨劇』)/オール読物 昭和31年8月号
- 七つの仮面(東京昭和23年2月号掲載の「聖女の首」を金田一耕助シリーズに改稿)/講談倶楽部 昭和31年8月号
- 華やかな野獣/面白倶楽部 昭和31年12月号
- 霧の中の女/週刊東京 昭和32年1月
- トランプ台上の首/オール読物 昭和32年1月号
- 憑かれた女(改題『女の決闘』)/婦人公論 昭和32年1月号~3月号
- 泥の中の顔(改題『泥の中の女』)/週刊東京 昭和32年2月
- 鞄の中の女/週刊東京 昭和32年4月
- 鏡の中の女/週刊東京 昭和32年5月
- 傘の中の女/週刊東京 昭和32年6月
- 悪魔の手毬唄/宝石 昭和32年8月号~昭和34年1月号
- 檻の中の女/週刊東京 昭和32年8月
- 貸しボート十三号/週刊朝日別冊 昭和32年8月号
- 鏡が浦の殺人/オール読物 昭和32年8月号
- 支那扇の女/太陽 昭和32年12月号
- 壷の中の女(改題『壷中美人』)/週刊東京 昭和32年9月
- 渦の中の女/週刊東京 昭和32年11月
- 扉の中の女(改題『扉の影の女』)/週刊東京 昭和32年12月
- 迷宮の扉/中学生の友二年~中学生の友・高校進学 昭和33年1月号~12月号
- 悪魔の降誕祭/オール読物 昭和33年1月号
- 洞の中の女/週刊東京 昭和33年2月
- 柩の中の女/週刊東京 昭和33年3月
- 火の十字架/小説倶楽部 昭和33年4月号~6月号
- 赤の中の女/週刊東京 昭和33年5月
- 薔薇の別荘/時の窓 昭和33年6月号~9月号
- 瞳の中の女/週刊東京 昭和33年6月
- ハートのクイン(改題『スペードの女王』)/大衆読物 昭和33年6月号
- 悪魔の寵児/面白倶楽部 昭和33年7月号~昭和34年7月号
- 香水心中/オール読物 昭和33年11月号
- 霧の別荘(改題『霧の山荘』)/昭和33年11月号
- 黒い蝶/サンデー小説 昭和34年6月号(中絶)
- 人面瘡(講談倶楽部昭和24年12月号掲載の同名作を金田一耕輔シリーズに改稿)/東京文芸社 昭和35年7月
- 雌蛭/別冊週刊大衆 昭和35年9月号
- 白と黒/共同通信 昭和35年11月6日号~昭和36年12月19日号
- 百唇譜(改題『悪魔の百唇譜』)/推理ストーリー 昭和37年1月号
- 仮面舞踏会/宝石 昭和37年7月号~昭和38年2月号(中絶)
- 猟奇の始末書/推理ストーリー 昭和37年8月号
- 日時計の中の女/別冊週刊漫画Times 昭和37年8月号
- 青蜥蜴(改題『夜の黒豹』)/推理ストーリー 昭和38年3月号
- 猫館/推理ストーリー 昭和38年8月号
- 蝙蝠男/推理ストーリー 昭和39年5月号
- 仮面舞踏会/講談社 昭和49年11月
- 病院坂の首縊りの家/野性時代 昭和50年12月号~昭和52年10月号
- 悪霊島/野性時代 昭和53年7月号~昭和55年3月号
横溝正史の世界
幻影城増刊
1976年5月15日発行
株式会社幻影城
横溝正史アルバム
書下しエッセイ五〇枚 書かでもの記(横溝正史)
未発表日記・昭和二十二年 桜日記・第二部(横溝正史)
横溝正史論 時代の評価 横溝正史論(荒正人)、横溝正史論(仁賀克雄)/新しい視点 失われた神話の復権=『鬼火』『蔵の中』をめぐって(安間隆次)、ロマンの遍歴者・横溝正史(大内茂男)、怪奇ロマンの本格派の巨匠・横溝正史(山村正夫)、遅れてきた傑作「大迷宮」=横溝正史の少年小説(金田一郎)、横溝正史の時代小説(武蔵野次郎)、人形佐七捕物帳の魅力(高橋秀博)、ロマンの不死鳥=横溝正史論(権田萬治)、金田一耕助の事件簿(中島河太郎)
横溝正史年譜(島崎博・編)
正史私観 横溝文学の魅力(朝山蜻一)/単なる一読者として(阿部主計)/出会いのショック(石沢英太郎)/随筆ふうに(九鬼紫郎)/「推理映画」と「探偵映画」のあいだ(小林久三)/横溝編集長の頃(城昌幸)/最後の探偵作家(筑波孔一郎)/はるかな連想(新羽精之)/羨ましいきまってる人(日影丈吉)/横溝先生に会わざるの弁(水上幻一郎)/想い出の回路(渡辺啓助)/横溝先生と私(岡田鯱彦)
横溝正史作品事典(二上洋一)
犬神家の一族 オリジナル・サウンドトラック
音楽:大野雄二
1 愛のバラード
2 怨念
3 呪い住みし館
4 仮面
5 終焉
6 愁いのプロローグ
7 憎しみのテーマ
8 瞑想
9 湖影
10 祈り(「愛のバラード」より)
11 受難の血
12 幻想
13 孤独(「愛のバラード」)
悪魔の手毬唄 オリジナル・サウンドトラック
音楽:村井邦彦
・
1 哀しみのバラード
2 老婆の影
3 仙人峠
4 六道の辻
5 沼
6 鬼首村手毬唄
7 山狩り
8 ある日の鬼首村
9 二十年の歳月
10 愛と憎しみの間
11 殺意
12 手毬唄幻想
13 憎しみの彼方
14 土蔵
15 血
16 別れ
獄門島 オリジナル・サウンドトラック
音楽:田辺信一
1 愛のテーマ
2 金田一耕助のテーマ
3 吊り鐘
4 船着き場
5 霧
6 夏の朝
7 巡礼の旅
8 獄門島のテーマ
9 獄門島の夜明け
10 呪われた島
11 運命(さだめ)
12 断崖
13 鐘楼
女王蜂 オリジナル・サウンドトラック
音楽:田辺信一
1 女王蜂のテーマ
2 月琴の里
3 智子のテーマ 愛の女王蜂
4 アカイケイトノタマ
5 父の墓
6 京都へ
7 銀造のテーマ 灰色の海
8 愛と憎しみ
9 秀子のテーマ 閉ざされた思い
10 開かずの間
11 一枚の写真
12 血ぬられた茶会
13 ある日の金田一耕助
14 時計台
15 遺書