BABYMETALの東京ドーム公演「黒い夜」を観に行ってから現実が上の空で、未だ冷めやらない興奮を発散するために、ライヴレポなるものを書いてみようかと思う。
富山県というベビーメタルのベの字も感じられないような、広大な田畑の広がる緑の農村から高速バスに乗り込む。

この日は日本列島に台風が上陸している影響でバスの窓には雨が終始打ち付けている。そんな中、あまりにもライヴが楽しみすぎて、BABYMETALのライヴがこの日始まるという実感がまだわかないが、やはり気分は高揚している。気分を落ちつかせるために目を閉じてバスに揺られる。

約7時間後、大都会東京についた。普段富山じゃ見ることない物凄い街のネオンの景観と人間の数。何度来ても、東京やっぱりすげぇ~なぁ~ってなる。

電車に乗り込むとベビメタTシャツやグッズを身にまとった人がちらほらといる。東京ドームの最寄り駅がどこかすらわからないので、ベビメタTシャツを着た人が降りていった水道橋駅で降りてみる。しばらく歩くと東京ドーム(通称・ビッグエッグ)がみえた。
「すげぇ~!これがテレビでよく見るやつや」と心の中で思う。
なんせ、東京ドーム自体初めて来るので、それだけで心が震える。

ドームに向かって歩いて行くと、なにやらベビーメタルのグッズを不正に勝手に作ったような屋台がある。チラッとのぞいてみると、海賊版のグッズにみえないぐらいクオリティの高い商品が並んでいる。ベビメタのグッズの他に、双眼鏡が売っていたので、多分、席はステージから遠いだろうなと思い、購入。

ドームの外にはベビメタTシャツ着た老若男女様々な人たちがいて、ファン層の広さに驚かされる。
ベビメタのコスチュームを着た小さい子供2人がファンの人たちと写真を撮っていたので、自分もその子供のお父さんらしき人に、
「写真お願いします!」と言って、撮ってもらった。

入場口で、スタッフにチケットを見せると、なにやら透明なベルトを渡される、ん?と思い、よく見ると透明なコルセットだった。コルセットの中になにやら、光りそうなものが入っている。X JAPANファンでもある自分は、東京ドームで、首にコルセットして演奏していたYOSHIKI様を思い浮かべ、心の中でニヤリとし、運営の、ペンライト使わないスタンスに、よくやった!と称賛の声を心のなかであげた。
ドームの中に入って席を探すと、まさのまさかでステージからけっこう近くの神席だった。二階席とかかな~って思っていたらほぼアリーナだった。
「よっしゃ~!」と、さらにテンションがあがる。

ドーム内では、judas priestなどの往年のメタルバンドの曲が流れている。ステージは中央に塔があって、さらに花道が3方向に伸びている。それを観客が360度取り囲むスタイルだ。

「やべぇ~!めっちゃ豪華や!」と、心の中で思う。

それと同時に人がもう、とうもろこしみたいにみえるぐらい尋常じゃないくらいパンパンに人で溢れかえったスタンドを見て、感動すると同時に、自分以外にもこんなに沢山の人がベビーメタルのことを好きなんだと、軽くジェラシーを感じ、ベビーメタルが本当遠い存在なんだなと改めて実感し、儚い気持ちになる。

ライヴ開始、20分ぐらい前からファンにはおなじみの全身骨タイツを身にまとったベビーボーンズ達が現れて客席を煽り始める。いよいよはじまるぞ!と、期待感がうずきはじめる。 

そして、暗転すると場内中央の巨大液晶ビジョンにkobametal?らしき骨仮面の人物が映しだされる!
「うぉ~!!!」と、自分は思わず叫んで、場内も叫び声に包まれる。
骨仮面がライヴの注意事項と、今回のライヴが前日の赤い夜と、今回の黒い夜で曲が全く違う演目であると、要は昨日やった曲は今日やらないということを5万5000人の観客に語りかける。
あえて予備知識全く無しでライヴに来たので、じゃあ今日はどの曲なんだろう?!と一瞬戸惑うが、逆に凄いゾクゾクワクワクしてきた。
そして、首につけたコルセットは首から放たれるエネルギーで光ると語りかけてきた。
「よっしゃ!じゃあもうヘドバンしまくってやろう!」と興奮。

ここから先はもう興奮と感動で、記憶が所々曖昧だ。。
場内にけたたましい爆音が鳴り響く。1stの一曲目のイントロダクション的な曲
01.BABYMETAL DEATH
の冒頭の6連譜が東京ドームに鳴り響く!塔の麓には神バンドの面々が照らし出されている。鳴り響く、青山さんのツーバス。 大村さんとledaさんのディストーションエフェクト轟音リフ。塔の上に白い服を着た3人が見えて、おっ!!!と一瞬。すると、目の前20m~30m先の花道から、十字架にはりつけにされたベビーメタルの3人のうちの誰かがせり上がってきた!
「ウォォォォ!!!」とけたたましい観客のエキサイトした声が鳴り響くと同時に自分も発狂。 まだ後ろ姿しかみえないが、髪型からしてユイメタルかモアメタルだ!「ヤバい!ヤバい!ヤバい!」もう興奮しすぎてヤバい!十字架から解き放たれたメンバーは塔に向かっていく。そして、あの怒涛の展開のBABYMETAL DEATHで観客の興奮を煽りまくる! ギターソロのとこで乱れるように動き回るメンバー! もう場内は興奮のるつぼとかしている。

02. あわだまフィーバー
イントロの同期MIDIシーケンスの音が鳴り響くと場内は「ウォォォォ!!!」と歓声!この曲は、個人的に自分が青春時代に狂ったように聴きまくったthe mad capsule markets のタケシが作った曲で、タケシはベビメタが世界的に知られるキッカケにもなったギミチョコ!も作っている。ヘヴィサウンドとドラムンベースが一体となって突き抜けるような爽快なサビ。まさにタケシサウンドだ。個人的に、大好きなアーティストの曲を大好きなアーティストが歌うという感慨深いものがある曲で、気がついたらヘドバンしまくっていた!回りの人たちは振り付けにあわせて、腕で輪っかを作ってノッていたが、俺はそんなん御構い無しに頭振りまくっていた。振り付けにあわせて楽しんだり、手をみんな同時に振ったり、俺みたいに頭振りまくって楽しんだり、フェスとか箱ライヴだとウォールオブデスしたりモッシュしたりダイブしたり、シンプルに聴き入ってみたり。ベビメタほどライヴの色んな楽しみかたができるアーティストも珍しいと思う。

03. ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト
この曲はCDのデスボイスの部分を観客がレスポンスしたりしていた。楽しい曲だ。個人的に、まだ1stアルバム発売してなかった頃に、ヘドバンギャーのシングルのカップリングに入っててめっちゃ聴いてた曲だし、途中のダブステップみたいなとこも含めてめっちゃ好きな曲だ。この曲あたり?ぐらいにユイちゃんが花道の先端まで来てくれるように。近くでみるとありえないぐらいの肌の白さと、細すぎる身体と可愛さ。実体化された天使のようだった。ユイちゃんが目の前で踊ってるのがもう信じられない。

04. META!メタ太郎
この曲をCDで初めて聴いた時は衝撃だった。ベビメタは本当色んなスタイルのメタルを披露してくれる。行進曲のような、自然と笑顔になるような曲。メンバーが手を掲げる振り付けに合わせて、お客さんも手をあげる。途中、観客一体となってシンガロングする。

05.sis.anger

これはもう、サウンドは狂気に満ちたブラックな曲にユイモア2人のユニットblack BABYMETALの可愛い声が混じり合う、良い意味での違和感が心地いい曲。青山さんのブラストビートが東京ドームに鳴り響き、炎が噴き出す。曲の後は、神バンドのみによるセッション的な曲が始まり、ギターのledaさんが、自分側の花道に颯爽と降臨してくださった。もう、かっこいい!としか言いようがないくらいのかっこよさ。5万5000人の前でも、余裕の早弾き。神バンド全員、1人ずつソロパートを披露していく。う、上手すぎる。。。神バンド4人の超絶テクを堪能。ベビーメタルは神バンドも含めてベビーメタルなんだなとつくづく思う。

06.紅月
すぅちゃんのソロ曲。
冒頭のすぅちゃんの独唱の部分の美しい歌声に聴き入っていると自然と涙が溢れ出してきた。この曲はCDでも聴くたびに胸にくる。マントを着たすぅちゃんの凛とした表情にもグッとやられる。この曲はタイトルからもわかるとおり、X JAPANにインスパイアされたような曲だけど、曲自体は紅とDAHLIAが混ざっような感じだなと個人的に思う。

07. おねだり大作戦

この曲も、初めて聴いた時衝撃が走った。なんせ、少年時代に自分が死ぬほど大好きだったバンドLIMP BIZKITにバリバリインスパイアされた曲だからだ。買って!買って!の直前の効果音的に入ってる男の声なんか、完全にリンプのフレッドに似せた声だし。曲もニュー・メタル調、ラップ・メタル調だしね。やはりこの時思ったのはモアの笑顔は、超ヤバい。こんな笑顔されたらなんでも買っちゃうよね。

08. NO RAIN, NO RAINBOW

すぅちゃんのソロ曲。すぅちゃんの美麗で伸びやかな歌声を堪能できるバラード曲なので、聴きながら酔いしれてしまう。ベビメタは激しい曲、どヘヴィな曲がほとんどなので、こういうチルアウトできる曲は貴重。個人的に、一時期は2ndアルバムだと、これとthe ONEばっかり聴いてた時期もある。この曲もかなりXにインスパイアされたような曲で、途中のギターソロなんかもろX JAPANだよね。本当、美しい曲。

09.ドキドキ☆モーニング

この曲はもう、自分が初めてベビーメタルを知った曲であり、度肝を抜かれた曲である。ベビメタのデビュー曲であり、すべての始まりの曲であると思う。ギターリフはどヘヴィだが、キラキラしたシンセが絡みあったり、かなりアイドルっぽいメロディーなので、ベビメタの中でも1番のアイドル曲だと思う。だが、このモダン・ヘヴィネス的などヘヴィなリフがかなりかっこいいので、ライヴの最中、頭振りまくってしまったのを覚えている。この時たしかメンバーは天空ステージにいたと思う。記憶が曖昧で申し訳ないです

10.メギツネ

これはもうキラーチューンだらけのベビメタの曲の中でも屈指のキラーチューンだと思う。もう、とにかくかっこいい曲で、3人組の可愛い女の子にこんなかっこいい曲あわせるってすげーっ!って、メギツネ発売当初、何度も思った。和風のフレイバーとメタルを、融合させた凄まじい曲で、巨大液晶ビジョンに映し出されたスーメタルがキツネのお面から顔をのぞかせた時にニヤリとしていた。この表情をみた瞬間、かっこいいー!&かわいいー!かっこかわいい!と思った。すると、メンバー3人が観客を煽りまくる! 場内「セイヤ!セイヤ!セイヤ!セイヤ!」のコール&レスポンスで異常なまでの盛り上がりで、東京ドームがカオスと化す!

11. ヘドバンギャー!!!

メギツネに続き、まさかの1stアルバムからのシングル曲で畳み掛けてきた!タイトルの通りヘッドバンギングな曲で、もうこれでもかっていうぐらい頭振りまくってしまった。作曲NARASAKI氏の作る曲が大好きなので、この曲も大好きで。記憶が曖昧だけど、この時に、首に巻いていたコルセットが光ったのかな?とにかく煽りまくるベビメタちゃんたちに呼応するように熱気に満ちたカオスになる東京ドーム。

12. イジメ、ダメ、ゼッタイ

まさかのメギツネからのシングル3連発で畳み掛けてきた。もう楽しすぎて、とっくに我を忘れている。ユイちゃんがイントロの流れに合わせて、目の前の花道からダッシュしていく! Xジャンプならぬ、ダメジャンプで何万人もの人々が飛び跳ねる。もう、カオス!カオス!カオス! 楽しすぎる。

曲が終わるとメンバーが各花道に来て、we are! と叫び、観客がbabymetal!と叫ぶコール&レスポンス。これも、X JAPANのYOSHIKIとTOSHIがよくやるやつのオマージュだ。
神バンドの面々の轟音が鳴り響く中、スーメタル、ユイメタル、モアメタルの3人が満面の笑みで寄り添いながらスーメタルがwe are! と叫ぶ。なんとも幸せすぎる光景だ。何万人もの人がきっとニヤニヤしていたに違いない。
すると、とうとう自分の花道のほうに3人が来てくれた!「スーちゃぁぁぁぁん!!!!」と力の限り叫ぶ。 
すると、ペタッと尻餅をつくようにしてスーメタル(通称・すぅちゃん)が転んだ! なにが起こったのか一瞬わからなかったが、すぐ立ち上がり、すかさずwe are!と叫ぶ! 「可愛すぎるやろうが!おい!」と、もうキュン死してしまった。
そして、花道の先端のほうまで3人が来て、スーちゃんがモアちゃんに「(we areって)言う?」みたいなこと言って、モアちゃんが「言う!」って言ったのに、スーちゃんがすかさず「we are!」と叫び、モアちゃんが「おいっ!」みたいなやり取りで、また、
「なんちゅう!可愛いんじゃおぉぉーい!!!」と心の中で叫んだ。
かっこよさと可愛さと感動にまみれておかしくなるぐらい多幸感がヤバい。

そして最後、3人は天空ステージに登ると、スーメタルがドラに棒をスイングして打ち鳴らすと同時に、ステージから花火がドーン!となり、3人は失神するように倒れてそのまんまドームは暗転して終了。


その後はずっと放心状態。。。雨降る東京を後にし、またすぐ高速バスに揺られて帰路につく。

それからというもの、毎日が上の空で、BABYMETALのことを想うと、胸が締め付けられるような感覚になる。

そうだ。もう俺はBABYMETAL教に入信したのだ。こんな儚い想いが続く毎日はツラいが。これからもBABYMETALを糧にして生きていこうかなと思う。








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