てなこと言われてその気になって

4月27日(土)

そして迎えた土曜日の朝。

目覚めたのは5時半近く。

おいおい、また朝までぐっすりかよ。

嬉しいやら、悲しいやら。

慌てて階下に降りて、静の待つリビングへ。

ふかふかベッドで丸くなっている静を撫でまわし、さぁ行くよと声をかける。

外はどんより曇り空。

最後に見た太陽は、いつだったか。

 

橋の手前の公園に設置してある時計を見ると6時丁度。

いつもより30分も遅れてしまった。

 

この橋にたどり着くまでは、とってもいい子なんだけどね。

 

あなただけが生きがいなの

お願い お願い 捨てないで

 

昨日マチノマへ買い物に出掛ける際、クンクン鳴いておいてかないでと訴える。

 

心を鬼にして外に出ると、窓越しからずっと俺を見つめる君。

すぐに帰るから待っててねと声に出さずに目で伝える。

 

急いで買い物を済ませて帰宅するも、情けないことに知らん顔の君。

 

散歩の帰り道で、ラジオ体操に向かうおばあさんと出会う。

 

「あら、柴ちゃん!」といつもの声掛けで手を差し出すおばあさん。

ビビッて後ずさりする静。

 

「ほらほら、怖くないよ、犬の臭いがするでしょ。」と何度も手の甲を静の鼻先に持っていく。

さらに後ずさりする静。

聞けばダックスフントを飼っているという。

 

「あら、雨が降ってきたね。」とラジオ体操の公園に向かうおばあさん。

我々も濡れる前に急いで帰ろう。

 

何とか雨に濡れることなく無事に帰宅する。

 

今朝は、昨日買ってきた鶏もも肉を茹でて食べさせた。

 

ちょっと多かったので食べてくれるか心配だったけど、すぐに食べ始めて見事に完食してくれた。

 

よしよし、美味しかったかい?

と、訊いてもプイと横を向いて知らん顔されてしまった。

 

そして俺の質素な朝ご飯。

 

食後のデザートは、昨日マチノマで買っておいたシュークリーム。

クリームたっぷりで、美味しかったな。

そのくらいの贅沢したっていいじゃないか。

 

アイスコーヒーをいただきながら、しばしまったり。

 

そろそろゴミ出しを始めようかなとおもむろに立ち上がる。

 

まずは、薄暗い部屋を掃除してからゴミ出しの準備を始める。

 

今朝は、いつになく激しく吠えられてしまった。

 

しかも俺に向かって吠えるのではなく、ゴミ袋に向かって吠えるのは何故だろう。

 

毎回同じ反応を見せる静が可笑しくてたまらない。

 

そしてボール投げを繰り返し、ぬいぐるみの引張っこで朝の運動会は幕を閉じる。

 

こうして忠実な僕は、柴犬様にご奉仕の毎日。

 

だけどさ。

 

貢いだあげくが ハイそれまでよ

ふざけやがって ふざけやがって

ふざけやがって

コノヤロー

 

泣けてくる

 

とは、ならずに、笑えて来る。

何故だろう。

そう、柴犬には下心がないんだな。

俺をだまそうなんて、考えていないんだな。

 

飼い主は僕で結構。

 

結構毛けっこうけだらけ猫灰ねこはいだらけ、おしりまわりはクソだらけってねぇ。

タコはイボイボ、ニ­ワトリゃハタチ、イモ虫ゃ十九で嫁に行くときた。 

黒い黒いは何見て分かる。

色が黒くて貰い手なけりゃ、山のカラスは後家ごけばかり。

ねぇ。­

色が黒くて食いつきたいが、あたしゃ入れ歯で歯が立たないよときやがった!。

 

おあとがよろしいようで。

チャンチャン!