打算のない生きざまが心に響く

4月14日(日)

朝5時を回るとうっすらと明るくなっている。

階下に降りてリビングの灯りを点ける。

ふかふかベッドで丸くなっている静が眩しそうに目を細める。

しばしの間、顔や背中をゆっくり撫でる。

この時だけは、自由に触らせてくれる。

顔を撫でるとペロペロと俺の手を舐めてくれる。

さぁ、散歩に行くよと声をかけておもむろに立ち上がる。

まずは、おしっこを済ませてハーネスを装着して玄関の扉を開ける。

ヒンヤリした空気に包まれる。

 

東の空を見れば、すでに赤く染まっている。

急いで、いつもの橋に行かねばと気持ちが焦る。

 

こうしてお互い無事に朝を迎えられたことに感謝の祈りを捧げる。

 

清々しい日曜日の朝。

 

君には、今日が何曜日かなんてどうでもいいことだよね。

 

昨日の午後、茹でたパスタを冷やして食べさせた。

もちろん、味付けは茹でる時の塩のみだ。

 

うどんや蕎麦、そして素麺は食べないけれど、パスタだけは美味しそうに食べてくれる。

さすがにすすることはできないが、器用に食べてくれる。

 

当然のことだが、中華麺は食べさせたことはない。

 

美味しそうに食べている姿を見るのは、嬉しいことだ。

 

横から見ると、犬の口って大きいなぁ。

 

大きく縦に広がるし。

 

そして、ベロも長く伸びる。

 

デーンと突き出た鼻。

 

そして黒めがちな、うるんだ眼。

 

柴犬は、愛玩動物じゃないことは分かっているけど。

 

散歩の後半は、辛いなぁ。

 

頑固な性格なのか、絶対に直そうとはしない。

 

どこかの政党みたいにコロコロ方針を替えるよりはいいかもね。

 

そういえば、何があっても嘘をつき通す緑の婆ぁもブレないね。

 

嘘で塗り固められた人生、こりゃ惨めだね。

 

いま 君らしくない 言葉をきいた

心が騒いでる

もう 気がついてるよ いま 君の中に

誰れかがいること

君が涙を流してる 夜が流れてゆく

思わず僕の息が止まる

いま 君が嘘をついた

君 誰れと行くの ここから誰れと

歩いて行くの

 

ふと、こんな歌を思い出した。

 

あいつに引き替え、君は正直だね。

 

思えば、嘘をつくのは人間だけだったな。

 

ウソという名の鳥がいたっけ。

でも、嘘をついてるわけじゃないし。

 

そして、今朝も豚バラを奇麗に完食してくれた。

 

それを確認して俺の朝ご飯。

毎朝炊き立てのご飯をいただける幸せを噛みしめる。

 

食事の後は、コーヒーをいただいてまったりする。

アイスコーヒー用の深入りの豆だったので、かなり苦かった。

 

いい天気の日曜日の朝。

車も人もほとんど通らないからとても静かに過ごせる。

 

静は、クレートの中で前足に顎を乗せて熟睡している。

安心しきって眠る姿を見ていると、こっちまで眠くなる。

 

我が家の梅の樹も新芽が伸び始めた。

いよいよ新緑の季節だな。

 

しかし、まだ暖房を仕舞えない。

微妙だな。

 

季節は巡る。