火曜サスペンス劇場の如く

3月19日(火)

昨日ほどではないが、風の強い朝だった。

頬に当たる風が冷たく、肩をすぼめて歩かねばならない。

どんよりとした曇り空。

いつもの橋から静と一緒に東の空を見つめる。

今朝も水鳥が2羽でお出迎え。

逆光でシルエットしか見えないが、たぶんアレだろう。

 

今朝はいつもより、30分ほど早く散歩に出たので、人通りも少なかった。

 

雲一つない快晴の空もいいけど、多少雲がかかった空もドラマチックだな。

 

水鳥をズームしてみる。

うん、やっぱオオバンだった。

 

橋を渡って、少し川沿いに歩いて光の当たる位置から撮りなおす。

相変わらず鋭い目つきだな。

 

こうしてオオバンを撮影していると、後ろから男の声が聞こえてきた。

 

ふと、振り向くと柴犬を連れたおじさんだった。

 

ずっと柴犬に声をかけながら、我々を追い越していく。

一方、柴犬の方は、こちらが気になるようで、何度も振り向いて立ち止まる。

その度に飼い主のおじさんは、柴犬に声をかけながら引っ張って前に進もうとする。

 

さらに進むとまた別の柴犬と出会う。

こちらは、何度も出会っている柴犬だ。

 

先方の方から近寄ってくるので、お互いに鼻と鼻を突き合わせて挨拶を交わす。

すると、先方が油断したすきに静が相手のお尻の臭いを嗅ぎ始めた。

その直後、先方から激しく吠えられてしまった。

犬は相手のお尻の臭いを嗅ぎたがる。

そして、犬は自分のお尻の臭いを嗅がれるのを嫌がる。

自分がやられて嫌なことは相手にしないのが人間界のルールなんだが、犬には通じないようだ。

 

お尻の臭いには、その犬の様々な情報が隠されているというが、本当かね。

 

昨日、静のかかりつけの動物病院にワクチン接種の予約の電話を入れたら、午前中に取れたので病院に向かう。

 

家を出てしばらく、嫌だ嫌だと抵抗され、なかなか前に進めなかった。

 

仕方なく抱きかかえて歩くのだが、やっぱ重い。

病院で、「体重も増えてますね。」と言われて、納得する。

 

たっぷりと無駄な時間をかけて病院にたどり着く。

受付の手続きをしている間に、静は緊張のあまり、朝食べたものを吐き出してしまった。

やっぱり、怖かったんだな。

 

待合室で、名前を呼ばれるまでずっとうずくまって震えていたね。

 

看護婦さんに優しく抱きかかえられている間もずっとブルブルと小刻みに震え続ける。

見ているこっちの方が、緊張するぜ。

 

で、いざ注射針が刺されても、ワクチンを注入されても平気な顔で無反応。

あれ?

痛くないのかな。

 

先生の話によると、毎年ワクチンを打たなくても効果があるとのことで、1年おきでいいとのこと。

そりゃ、助かるなぁ。

ただし、ワクチン証明がないと入れない施設があるので、その場合は先生の証明書を出してくれるらしい。

なるほどね。

 

で、今日一日は激しい運動はしないで、夕方まで様子を見てくれと注意を受けて病院を出る。

その言いつけが理解できたのか、帰りは殆ど引っ張ることがなく優等生の歩きを通してくれた。

なんだよ、やればできるじゃん!

 

だけど、今朝の散歩はいつも通りの引張り攻撃で散々だった。

 

帰宅して、ポストを覗くと大田区の保健所からの郵便が入っていた。

狂犬病予防の定期集合注射の案内だった。

 

はいはい、分かってますよ。

いちいち言われなくても、来月打ちに行きますから。

 

思えば、ワクチン接種の時だけ通う病院。

病気になることもなく無事に過ごしてくれたんだな。

多少の我儘やビビリも許せる気になるね。

 

元気で何より。