12月末にBank of Thailandから11月のタイ経済のレポートが発表された。既に、2017年のGDP成長率がほぼ3.8%程度で着地するという見込みが各公的機関関係者から発表されているので、11月の経済情勢も好調であったことは当然。2014年(クーデターの年)の0.9%をボトムに、GDP成長率は右肩上がりを続けてるのは立派だと思う。
11月の輸出実績は、前年同月比で12.3%増。今年の輸出実績は、第1Qが前年同期間比7.3%、第2Qが7.9%、第3Qが12.5%、第4Qも10月、11月と連続して12%越えで、右肩上がりの状況であり、2017年のタイ経済を牽引した主要因であることは間違いないであろう。地域別では米国、欧州、日本、ASEANと総じて右肩上がりであるが、中国向けの伸びがダントツ。2015年1月を100とした指数では、中国は130を超えている状況にあるが、日米欧は110程度、その他の国は2015年1月を下回る状況にある。
11月の観光客数は、前年同月比23.2%増の3,021千人。2017年の累計は早くも3,000万人を突破し、おそらく2016年を超えて、過去最高の観光客数を記録するのは間違いない状況。こちらも中国からの観光客が圧倒的な存在感を示している。個人的には年初あたりに、観光客数に関しては昨年がピークで、今年の観光客数は伸びないのではと予測していたが、“中国人の観光熱恐るべし”です。来年の観光客数がどうなるのか全く予測できないが、伸び代は中国しか無いので、輸出同様に観光も中国次第という状況。
公共投資は10月―9月が予算年度の為、既に2018年度に突入しているが、出足の支出は好調のようだ。Capital Expenditureは前年同月比25.8%増の支出だったもよう。輸出頼みの経済と言われないよう、内需振興の為にも引き続き公共投資は重要と思われる。特に輸出が中国依存であることが鮮明である中、中国との経済関係は政治の動向次第で簡単に風向きが変わる為、内需振興がより一層重要になるだろう。
2017年のタイ経済は総じて良かったと思うが、2018年はどうなるか予測がつかない。その最大の要因は総選挙だ。圧倒的に軍人優位ではあるが、個々人の一票によりタクシンという化け物を産み出すことが可能であると知っているタイ国民が、どういう投票行動に出るか予測不能。今の軍事政権が発足する原因のグーデターすら誰も予測していなかったし。今年は、興味深い1年になるのではないだろうか。