スクムビットソイ51をどん詰まりまで歩いて右折すると、「隠れ家」があった。
少々古いバンコク駐在員の間では、旧名の「甚右衛門の隠れ家」の方が
通りが良い。
残念ながら2016年9月に火事で全焼したため、今はトンローソイ9近くのトンロー沿いで
「隠れ家離れ」として営業している。
昔の「隠れ家」は、広大な敷地に豊富なタイプの個室を揃え、
一つ一つの部屋への通路も考えられており、人目を気にせず部屋に入れる。
周りの目を気にする必要がないので、カジュアルな接待、
小さいお子様連れ、タイ人女性を連れた日本人、
様々な人達が様々な理由で、この店を選ぶ。
値段はリーズナブルで、39Bのアサヒ生ビールで乾杯し、
最初の一品で、この店では、絶対にあたらない99Bの生ガキを食せば、
灼熱の東南アジアの隅っこで、汗をかきながら生きている日々がどこかに飛んでいき、
個室空間の閉鎖性と相まって、日本の居酒屋に沈没している気分になる。
99Bとリーズナブルな値段設定の豊富な肴をいくつかチョイスして、
39Bの生ビールをぐびぐび飲めば、財布の中身と時間の概念は意識の外に追いやられる。
〆には少々ヘビーになるが、うどんカルボナーラを選ぶ。
讃岐うどんを使ったカルボナーラで、うどんを茹で上げるのに15分程度かかるため、
茹で上がる間に、更に生ビールをぐびぐび飲む。
ビールの炭酸とうどんの重さで、膨満感はこの上なく、
おそらく確実に5cmは広がったお腹をさすりながらお店を後にする日も、
これまた楽しい。