二度目の転院でお世話になったクリニックでは院長が主治医になりました。

確かに薬に詳しく、ベンゾのみならず精神薬全般の離脱症状を理解してはいましたが。

 

薬に詳しい、という自負のせいか、患者に合わせた処方ではなく、自分が出したい薬を出すタイプの医師でした。

 

減断薬をしている人ならだれでも知っていることですが、離脱症状への対処は千差万別、軽減する方法も千差万別、患者一人一人の症状や体質を見ながら一番合った方法を見つけることが肝要なのですが、この医師は私の意見や症状の訴えを一応は聞くものの、この薬はどうだろうか、などと言おうものならプライドを傷つけられたとばかりに怒り出し、不機嫌になって投げやりな診察になるのです。一度漢方はどうかと提案した時など、どうしてこれ?というような薬を処方し、効かなかったと言ったら「それみろ」と言わんばかり。

精神科医一般がそうなのか、私の運が悪いのか分かりませんが、少なくともそれまでかかった精神科医において「医師」の資質を備えたと言える人に当ったためしがありません。

 

仕事に復帰することになったのを口実に、通院の曜日を変え、当然主治医も変わり。

 

その時以来担当してくれているのが今の主治医です。

 

幸いなことにこの先生は

「基本的には減断薬、でも今は離脱症状である酷い不眠を落ち着かせることが優先、薬は先生と私で話し合って出してもらう」

ということを承知してくれました。

人柄も穏やかで、院長のような情緒不安定なところがないので、私もリラックスして診察してもらえます。

 

ということで、薬もペースも私主導、自分で調整しながら探っていく、進め方に迷ったら相談、というスタンスでのびのび(?)迷走できることになりました。

 

何でも知っている医師は知識がある、というだけです。医療は患者あってのものなので、患者の個性を見ようとしない医師は100点満点の50点未満だと、私は思います。

 

そして、今自分が格闘している薬害や医療事故だけに限らず、基本自分の身は自分で守るものだと思った方がいいような気がしてます。

 

医師を信頼していたら酷いことになったのが今の自分です。

もう二度とこんな目に遭わないように、薬を調べ対策を調べ、できるだけの自衛と自己対策をする。医者も自分主導で選ぶ。

ネットが普及している現代、色々な情報が簡単に手に入る状況を、利用しない手はありません。患者も自衛しなければ。

酷い目に遭った、と医師や医療行政、製薬会社、それらを恨む気持ちもありますが、今の

私にはどうしたら自分の症状が改善して人間として幸福な毎日が送れるようになるのかのほうが重要です。

 

また、非常に専門的な事象であっても、素人なりにできるだけの情報を集めて知識を蓄え、理解に努め、それで損なことはありません。

(但し、個人差の大きい離脱症状についてのあまりにもネガティブな記事は敢て気にしないことにしています。)

受け身ではいけないな、とつくづく思っています。

 

そして、迷走は続く。