君は知っているだろうか?
漕いでのぼれないぐらいの坂道は
下る方が怖いということを。
(注:自転車です)
前号までのあらすじ。
調子に乗って天理まで自転車で行った私ことDは、
iPhoneの誘導にまんまと釣られて信貴山中に迷い込む。
夕闇が迫り、どんどん暗くなる山道。あやうし!オレ。
地図を見る限り、あと数十メートルで大きい道に出る・・・はず。
しかし、目の前に続いているソレを道と行っていいのだろうか?
明らかに顔の高さに茂っている木々の緑。中は恐らく暗い。
その中を自転車を押しての数十メートルは数キロメートルに
匹敵するのではなかろうか?
途中、力尽きても誰も助けてはくれない。
しかも発見されるのも何ヶ月も先。
メイドA「最近、あいつを見ないよね?」
メイドB「あいつ?」
メイドC「あの砂糖ヤロウのことじゃね?」
昨日、信貴山中で白骨化した遺体が発見されました。
第一発見者の言によれば、
「いやぁびっくりしたよ。辺り一面に、蟻の行列が続いてるんだもんよ。」
よほど甘かったのでしょう。
などと妄想ネタを繰り広げる余裕も実はなく、
即断即決でUターン、引き返すことにケテーイ。
負けた。愛フォンに負けた。自分に負けた。
などと落ち込んでる余裕すら実はなく、
ブレーキを最大限握りしめても止まらない下り坂を
けたたましい音を立てて猛スピードで下るD(を乗せた自転車)。
大きく迂回して、アスファルト舗装された道へ出て、
再び先ほどのケモノ道の反対側(出口側)へと向かう。
しかし、その道がまたもや急勾配。
歩行者や自転車が通ることなど恐らく想定外の道を、
汗びっしょりになりながら、自転車を押して登る。
時折、オレを抜かしていく(或いはすれ違う)車の
ドライバーの目には奇異な光景と写ったであろう。
「え、ここを自転車?」
そいや、蛇の死体とか落ちてたんだけど、
写メってる余裕がなかった。
本気でしんどかった。
ただ自転車を押してるだけなのに、
数十メートルごとに立ち止まって呼吸を整える。
心臓が激しく波打っているのを感じる。
ふと頭の中をマラソン途中で心配停止に陥った
某タレントのことがよぎる。
・・・。
おれ、大丈夫なのか?
先ほどのみちを引き返さなかったら、ここに出ていたらしい。
もし命があれば、の話だけどな。
上り坂を登りきると、少し平坦な道に出た。
何かの施設がある、ぞ?っと。
「農業公園信貴山のどか村」
ぐぐってみてくれたまえ。
というかgoogleマップとかで、それがどんな山奥にあるのか
確認してくれたまえ。標高300mを越えているんだぜ?
とにかく喉がかわいた。
だれか、オレに水を・・・、水を恵んでください・・・。
「のどか村」の中に自販機が見えた。
しかし、門は堅く閉ざされていた。
強行突破?
いや、やめておこう。
何らかの警報装置が作動する、そんな気がした。
すでに7時を回っている。
明らかに夜の帳が近づきつつある。
そして、また、つづく。
漕いでのぼれないぐらいの坂道は
下る方が怖いということを。
(注:自転車です)
前号までのあらすじ。
調子に乗って天理まで自転車で行った私ことDは、
iPhoneの誘導にまんまと釣られて信貴山中に迷い込む。
夕闇が迫り、どんどん暗くなる山道。あやうし!オレ。
地図を見る限り、あと数十メートルで大きい道に出る・・・はず。
しかし、目の前に続いているソレを道と行っていいのだろうか?
明らかに顔の高さに茂っている木々の緑。中は恐らく暗い。
その中を自転車を押しての数十メートルは数キロメートルに
匹敵するのではなかろうか?
途中、力尽きても誰も助けてはくれない。
しかも発見されるのも何ヶ月も先。
メイドA「最近、あいつを見ないよね?」
メイドB「あいつ?」
メイドC「あの砂糖ヤロウのことじゃね?」
昨日、信貴山中で白骨化した遺体が発見されました。
第一発見者の言によれば、
「いやぁびっくりしたよ。辺り一面に、蟻の行列が続いてるんだもんよ。」
よほど甘かったのでしょう。
などと妄想ネタを繰り広げる余裕も実はなく、
即断即決でUターン、引き返すことにケテーイ。
負けた。愛フォンに負けた。自分に負けた。
などと落ち込んでる余裕すら実はなく、
ブレーキを最大限握りしめても止まらない下り坂を
けたたましい音を立てて猛スピードで下るD(を乗せた自転車)。
大きく迂回して、アスファルト舗装された道へ出て、
再び先ほどのケモノ道の反対側(出口側)へと向かう。
しかし、その道がまたもや急勾配。
歩行者や自転車が通ることなど恐らく想定外の道を、
汗びっしょりになりながら、自転車を押して登る。
時折、オレを抜かしていく(或いはすれ違う)車の
ドライバーの目には奇異な光景と写ったであろう。
「え、ここを自転車?」
そいや、蛇の死体とか落ちてたんだけど、
写メってる余裕がなかった。
本気でしんどかった。
ただ自転車を押してるだけなのに、
数十メートルごとに立ち止まって呼吸を整える。
心臓が激しく波打っているのを感じる。
ふと頭の中をマラソン途中で心配停止に陥った
某タレントのことがよぎる。
・・・。
おれ、大丈夫なのか?
先ほどのみちを引き返さなかったら、ここに出ていたらしい。
もし命があれば、の話だけどな。
上り坂を登りきると、少し平坦な道に出た。
何かの施設がある、ぞ?っと。
「農業公園信貴山のどか村」
ぐぐってみてくれたまえ。
というかgoogleマップとかで、それがどんな山奥にあるのか
確認してくれたまえ。標高300mを越えているんだぜ?
とにかく喉がかわいた。
だれか、オレに水を・・・、水を恵んでください・・・。
「のどか村」の中に自販機が見えた。
しかし、門は堅く閉ざされていた。
強行突破?
いや、やめておこう。
何らかの警報装置が作動する、そんな気がした。
すでに7時を回っている。
明らかに夜の帳が近づきつつある。
そして、また、つづく。