もろともポイントカードを失ってしまって、
なんだか緊張の糸が切れてしまったように、
あの場所へ行くことを考えると気が重かった。
ためらわれた。二の足を踏んだ。躊躇した。
もし、ライブの予定が無ければ家に引きこもっていたかもしれない。
そんなにポイントカードを大切にしていたはずじゃなかったのに、
無くしてしまうとけっこうダメージをくらうものだ。
ポイントがなくなることよりも、ポイントを重ねてきた記録が
消えてしまうことが悲しい。

それと同時に、いつ行っても居心地がいいことが何かしら
不安感をかきたてる。このままでいいのだろうか、などと。
そぉっと消え去るのならカードがなくなった今じゃなかろうか。
三週間ぐらいして、誰かが
「そういえばDさん、来ないね。」
なんて言ってから他の人たちも
「そういえばそうだね。」
と笑った直後にはいつもと変わらぬカヘの風景に戻る。
それぐらいの存在感。
オレという人間がオレであるためのポイントカード。

ぐらいの気がして、店の前まで行って、
ちょっと入るのを迷っていた。

でも入った。

「明日来るんですか?」
「ってどこに?」
「KIX」
正直、関空もパスしようかなぁと思ってた。
今晩、帽子さんのライブを見て、朝帰りして、
気がついたら昼過ぎだったってプレイも頭の隅にあった。
「だって7の人とか八ちゃんとか出るんでしょ?」
とかナースの格好をした人に言われた。
「・・・そうだよ。」

車で行こうか、電車で行こうか。
行く前提で手段を迷っているオレがいる。
いつもと同じ土曜の夜。
少し気の迷いがあったのか、
それとも目覚める前の浅い眠りだったのか。

それにしてもナースってなぁ・・・。
結局、リアルナースには会えずじまい。

ポイントカード、また一から出直すか。