しちの言の葉【half moon】 | うみへいく
暗い夜の窓を打ち付ける

強い雨粒が弾けて

ガラスを伝って流れ落ちてく


汚れたガラスについた両手に

少し冷たい空気が滲んだ



駆け抜けるように降りしきる雨を

僕はずっと眺めてた





答えの出ない質問を

幾度も幾度も

僕は自分に問いかけては

手のひらをぎゅっと

握りしめてる




転がった天井に見える蛍光灯は

煩いほどに眩しくて

いつの間にか落ちた夢の中で僕は



大きな船の甲板から

暗い夜空を見ていたんだ


海を静かに切り裂いて進む船は

なにも見えない暗さで

波の音と

エンジンの音を響かせて

僕に何かを囁いている




雨はいつの間にか止んでいて

雲間に半月が見えていた



シンクロする君との事象



独りだと思ったあの夜に

君が遠くで同じ音楽を聴いてたって知った


僕が見ていた景色を

君もまた

追うように 同じ場所で見ていたと知った




僕が今見上げたhalfmoonを

遠い何処かで君も見てたらいいのに






溢れた涙に気付いて瞼を開けたら

僕は自分の部屋にいて

風で揺れるカーテンの擦れる音を

波の音のようだと思った



僕は立ち上がってカーテンを開ける


真っ暗なはずの夜の空に

真っ白な半月が輝いていた




僕は心に想いを閉じて

決して開けることはないと誓う

永遠の沈黙に幸福を感じながら



僕は


笑顔で君を見守ると決めたんだ