しかし、日ごろのストレスがたまり精神的に限界に来ていた涼子は、この合コンに少しの淡い期待をしている午後6時待ち合わせの時間より少し遅れて水穂が到着してきた城のワンピースで明らかにこの合コンに水穂は掛けているように見えた、しかし顔がばれたらまずいと思ったのか水穂はサングラスを掛けていた。少し芸能人気取りの水穂に涼子は少し苛立ちを覚えていたがストレスを解消するほうを優先して、水穂セッティングの合コン会場に水穂と二人で向かう、西新宿のセンタービルの中にある落ち着いた感じのお店である。

外は新宿の夜景が一望できる、ますます合コンへの期待値もあがる。予約されているテーブルに着くとまだ合コン相手は来ていない水穂と涼子の二人でしばらくの時間を潰すことになった。

水穂は、涼子の仕事の様子が気になるようで

新人アナウンサーの研修内容に話が及ぶ、

「毎日、発声練習とか、原稿の読み方とかいちいち煩いのよ、あの田代って言うアナウンサーテレビで見ている時憧れてたけど意外と嫌な奴だわ!!」水穂が少し話を振っただけで、涼子の淀みない喋りが続いた。

とそんな時、水穂の携帯電話が鳴る「着いた!!そうエレベーターであがって来て32階の、そう」電話は切れた、「涼子、もう直ぐ来るから今日は飲もう」それからしばらくして今日の合コン相手らしい2人組みが入ってきた水穂が手を振る、そして二人組みが水穂と涼子のいるテーブルを見つけ軽く挨拶をかわした.水穂がセッティングした合コン相手は下田恭一25歳の広告代理店に勤めるサラリーマンだった、もうひとりは横田誠一26歳音楽関係のイベント会社に勤めるふたりだった涼子は、横田と下田を品定めする自分が

板のである。

下田は、話が巧い男だった。涼子はここ何ヶ月も男性と口を聞いていないので下田の話に次第に引き込まれていった。

テーブルの上に出されていたワインも驚くほど速いペースで消耗されていく、そして涼子は気が付くとホテルのベットの上に寝ていたのである。酔った涼子を下田が介抱してくれたのだろうか、シャワーの音がするどうやら

下田がシャワーを浴びているようである。

涼子は立とうと思ったが頭が痛く相当アルコールが残っているようで起き上がることが出来なかったが少し眠気の残っていた涼子はまた眠りの中に落ちていってしまった。下田はシャワーをバスローブを羽織り涼子の寝ているベットルームに向かう、涼子は寝息を立てて眠っている涼子を侵すことに少し抵抗はあったが下田は寝ている涼子の唇を奪いに行った。ソフトタッチに涼子の唇に下田は自分の唇を近づけて口付けた、「うーん」涼子は目を覚ましそうになったがまだ深い眠りの中にいるようだった。