とりあえず良さそうな専用ブログがあったので、
続きはこちらに引っ越そうかなと思っています。
内容を大幅に?手直してUPしていますので
まだ、こちらの話には内容が追いついていませんが、
興味がある方はこちらへどうぞ

http://novel.fc2.com/novel.php?mode=tc&nid=141630

こちら↓は普通のブログですが
本編とオマケ文とイラストなどはこちらにUPする予定です。

http://dreamq.blog.fc2.com/

その他は思案中

「武器を戻す時…?


消えてとか、戻れとか


ご苦労様とか、またねとか、


そんなイメージで念じてみると


いいと思うけど?」


サトコさんが、少し首を


傾げながら少女に答えた


(気を抜くと消えるのも


厄介そうだけど、消すのに


念力がいるのも大変だな…)


少女は両手で槍を掴んで


自分の前に掲げるように


少し持ち上げて目をつぶった


少女の口が、かすか


動いたが声は無かった


槍は、かき消すように


消えていった


「できた!」


少女は嬉しそうだった


サトコさんと俺は、


少女を見てただ微笑んでいた


少女は、自分のガイドに


報告でもしにいったのか


向こうで2人で話し始めた


サトコさんは、辺りをキョロキョロ


見まわしながら俺達に言った


「もう此処には用は無いと


思うからそろそろ移動しましょうか


タツヤ君行きたい所とかある?」


「えっ?戦闘訓練は終わりですか?


俺まだ武器、思うように出せませんよ…」


「無理に戦闘しなくても


タツヤ君には蒼君が居るし


脳に余計なストレスを感じさせる


のもいいとは言えないから、


極力戦闘は回避する方向で


行く方がいいかな?だし


武器の出し方の、コツとまでは


いかなかっただろうけど、


出せる感触はあったでしょ?」


「まぁ、武器は…


でも、ガイドは戦闘用じゃない


って言ってましたよね?」


「それは、普通のガイドは!でしょ(笑)」


「えええっ、そうなんですか!?」


(って、蒼は戦闘用に改造されたのか?)


俺は思わず、蒼をジロジロと


見てしまった…


「一通り観光してみる?


何なら今からでもいいけど」


「えっ?サトコさん


会社の敷地内のような場所から


一刻も早く出たいでしょう?」


「それはそうだけど、


別にバレないんじゃないかと


思うし、一度外に出ちゃうと


戻ってくる事は無いと思うし


悪夢で疲れた脳を、どこかで


癒してもらおうかな?とかね」


サトコさんはそう言って、


少し照れたように笑った


「でも、この前の事件とかで


部外者への監視が強化されてる


かも知れなくないですか?」


「それは無いと思うな~


ここは占有地でも私有地でも


ないから、部外者が居ても


出て行けとも言えないし、


捕まえるわけにもいかないので


こっそりスキャンして


参考データーにする


ぐらいじゃないかな?


蒼君、セキュリティスキャン


は動いてるのかな?」


「エリアの出入口に


あったぐらいじゃないか?


特に、数が増やされた感はない」


「まぁ、でもタツヤ君達って


一応部外者を2名も連れて


行動してるわけだから


多少は目立ちもするし、


会社がそれを不審がったら


私達は観察対象になる


可能性はあるのよね


やっぱり念のために


長居は無用かな…」


俺にとっては、行った事も無い


面白そうな場所なら


何処でも行ってみたいと思ってた


(何処かの企業が手を加えて


造ってある場所から離れて


真の夢世界へ…かぁ


もう戻らない予定なんだよなぁ…


何処か行きたい場所…


行き忘れてる場所…)


俺はふと、昨日の事件の事を


思い出していた

サトコさんは、デッドの居た


辺りを見つめながら


ポツリと言った


「デッド君、寝てしまった


んだと思う、ちょっと過激すぎて


脳が疲労しちゃったかしらね…」


(ああ、寝たのか…びっくりした…)


「寝ながら疲労するんですか?


疲労回復に寝てるのでは?」


「睡眠って疲労回復だけが


目的ではなくて、その時にしか


出来ない仕事などもしてる


夢もその1つでしょ?


でも脳の記憶って言っても、


1種類しか無いわけではなくて


多くの部署があるみたいな


感じなのね、そして思考や感情


とかは、全然別の部署になる


全身から送られてくる情報に


的確に指示を送ったりする


のも、また別の部署ね


とにかく、いっぱい


部署があるのよ


身体を休めようと言う部署と、


普段夢を見させている部署と


夢を見たために


影響を受けてしまう部署は


それぞれ違うっていえば


どんな感じかわかるかな?


当然、脳自体も適当に


休みたいわけだしね」


「の、脳も色々大変なんですね…」


「あなた達も、今日は


とんでもない悪夢だった


はずだから、きっと疲れていると


思うわ、今日はもうここを出て


早めに休みましょうか」


「あは…」


(とんでもない悪夢…


まぁその通りだな(苦笑))


俺達は洞窟の帰り道、


もう怖いとかキモイとか


そういう感情は全く消えていた


這ってくるゴキは蹴飛ばして


飛んでくるゴキは叩き落として


なんとも、たくましく


歩いて出てきた


出口らしき明るい光が見え


もうゴキとの格闘も終わったと


思えた瞬間、俺の手から


スリッパは消えていた。


(あれ…俺のスリッパ消えてる…)


俺は自分の手を見た後、


少女の方を見た


(あの子の槍は、


まだ消えてないんだな)


そしてサトコさんを見た


(特に武器を持ってる


感じは無さそうだけど


サトコさんは、ずっと武器を持ってた


というより、必要な時だけ


出している風だったな…)


俺は、また自分の手を見て


掴んでた時の感触を


思い出しながら


今武器が出せるかどうか


こっそりやってみたが


何も出せなかった


(やっぱり窮地じゃないと


無理なのかな…)


「あのっ、これ、どうやったら


戻せるんでしょうか?」


少女の声のする方を見たけれど、


どうやら今度は指輪への


戻し方を聞いているらしい


DreamQuest

暗い暗い底なしの

 

闇に落とされて

 

もう何も見えなくなって

 

何も考えられなくなって

 

そして僕は死んだ

 

ここが僕の新しい世界で

 

僕が生きていける唯一の場所

 

それでも僕の中には

 

全てを無くした空虚感と

 

何でもあるという躍動感が

 

常に心の中にある

 

本当の事なんて何もない

 

本当の事なんて知らなくていい

 

だけど、僕は

 

時々思い出してしまうんだ

 

本当は、自分から堕ちたんだって

 

最低だね


暫く行くと、少し広い場所に出た


その真ん中あたりに


座りこんでいる人がいた


(デッドか?)


近づいてみると


デッドが顔をあげて


ぼんやりとした感じで俺達を見た


見た限り、大きな外傷が


あるような感じは無い


俺は、ふとデッドの手元を見た


(あれは鞭か?)


俺の視線に気がついたのか


デッドは力なく鞭に


目をやりながら話し始めた


「これね…僕の愛用品なんだよ」


(げっ、鞭を愛用してるって


なんなんだコイツ(汗))


「こんな風に使えるとは


予想外だったけどね~」


(へ?普段、鞭を


どんな風に使ってるんだ?)


「デッド君、大丈夫?」


サトコさんが心配そうに尋ねた


「うん、たぶんね…


「ねぇ、マジックハンドって


知ってる?」


(ハンドパワーというやつか?)


「遠くの物を取ってくれる


伸びる手みたいなやつかしら?」


(ああ…あれそんな名前だったか(汗))


「うん、それでね紐…縄って


いうのかな、そういうの使うとね


マジックハンドみたいに


遠くの物が取れるんだよ


知ってた?


僕は、いつもそうやって


遠くの物を取ってるんだよ~」


(歩いて取りに行った方が


早くないか?まぁ、そういうのを


極めたいとか思う人とか


世の中には結構いるよな…)


「最初の頃は、紐を投げると


周りの物を吹きとばしたりして


中々うまくいかなかったんだよ


最近やっと、ピンポイントで


物を絡める事が出来るように


なってね…


だからさ、ビューンって


振り回したら、紐に当たって


しまった物が、全部吹っ飛んじゃう事


すっかり忘れてたんだよね…


でも、思い出せて…よかった…」


(ここのゴキ軍団は、


そのビューンとやらに


一掃されたってわけか…


しかし見事だな…)


そう言うと、デッドは目を閉じた


そして、体が少し発光したかと


思うと、消えてしまった


「き、き、消えましたよ!?」


おれは驚いてサトコさんの


方を向いて口をパクパクさせていた