真っ昼間 青空に飛び出した一本松

南の島のように 強烈な太陽
鮮明に映る画面が 少し揺らいでいる
いつも 見慣れた景色が別世界のように見える
一日ぶりに タバコに火を着けると
鮮明に映る画面が さらに鮮明に僕の周囲を取り囲んだ
そして、僕はしゃがみ込んだ
少し 沈んだ
何日間も当たってなかった太陽の光を浴びて
長い冬に慣れてしまっていた感覚が躍り始めた
深い地中から ようやく地上に飛び出したかのようだ

一本松が 空に突き出している
一本松の周囲だけ 太古の雑木林の姿を残している
ここはどこだ?
なぜか僕は グアムにでもいるような気分になっている
酷く 腹が痛む
数日間の不健康極まりない生活のせいだ
飯すら ロクに食べていない

目の前の 南国の景色を学生が歩く
若いフィリピン人の男に見える
制服を着た女子高生は 南国の夜 道端にたたずむ売春婦のようだ…
制服を着たバーテンダーと 制服を着た立ちんぼ
タバコの煙を肺に吸い込む 
南国の太陽が顔に差し込む
腹痛がする

一本松の島は ひたすら明るく太古の姿をさらしている
俺は一本松の島にいる
一本松の島は南方にある
歩く人も 南方の人
僕も 南方の人


5.21.2015